大谷翔平だけじゃない 菊池風磨、あいみょんら今年30歳「大谷世代」アイドル/アーティストたちの活躍
ロサンゼルス・ドジャース所属の大谷翔平選手は、2024年シーズン、メジャーでこれまで誰も達成していない「50-50」(本塁打50本以上、50盗塁以上)を成し遂げた。また「日本人選手では不可能」とも思われていたリーグ本塁打王を2年連続で奪取。打点もリーグトップで2冠王なのだが、これも本来であれば日本人選手として大ニュースでもっとクローズアップされるべき出来事だ。
同学年に突出した才能を持つ人物がいるとき、その人の名前を当てはめて「○○世代」と称される。大谷は1994年7月5日生まれなので、同学年となる1994年4月2日から1995年4月1日生まれは「大谷世代」と呼ばれることも多くなった。そして日本でも、近年目覚ましい飛躍を遂げている「大谷世代」のアーティストたちが揃っている。
菊池風磨はドラマ全クール出演、グループでは新たな挑戦
timeleszの菊池風磨も「大谷世代」のひとり。2023年には、1月期の『大病院占拠』(日本テレビ系)、4月期の『隣の男はよく食べる』(テレビ東京系)、7月期の『ウソ婚』(カンテレ/フジテレビ系)、そして10月期の『ゼイチョー ~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系)と1年を通して全クールのドラマに出演した。うち3作では主演を務め、クールさと甘さをあわせ持った独特の空気感を放つ“俳優・菊池風磨”としての地位を確立したと言えるだろう。今年10月からは新たな主演ドラマ『私たちが恋する理由』(テレビ朝日系)がスタートするなど、ドラマ界になくてはならない存在となっている。
またtimeleszの新メンバーを決めるオーディション番組『timelesz project -AUDITION-』(Netflix)でも、グループに対する真剣な姿が脚光を浴びている。たとえば意気込みをアピールする候補生に対して、「それにしてはエントリーシートが埋まってない」と鋭く指摘した場面は印象深かった。アーティスト活動は決して甘いものではないという、菊池の経験や考えが伝わってくる。
京本大我はアートクリエイターとしても脚光
SixTONESのメンバーである京本大我は、ミュージカル界でも頭角を現している。古川雄大とのダブルキャストで主人公のヴォルフガング・モーツァルトを演じた『モーツァルト!』(2024年)では、天才音楽家の繊細な人間性を表現。さらに遡ると『シェルブールの雨傘』(2023年)では映画音楽の巨匠ミシェル・ルグランが手がけた歌を見事に歌い上げ、『流星の音色』(2022年)では主演だけではなく音楽も担当。京本は19歳から作詞作曲を始めていることもあり、その音楽的実力を活かして活躍の場を広げている。
京本は、今年9月にはクリエイティブプロジェクト「ART-PUT」を発足。これまでも“見習いアーティスト”を自称してInstagramで写真作品などを投稿してきたが、「ART-PUT」をきっかけに、そのアートセンスにさらに磨きがかかるのではないだろうか。
あいみょんは甲子園ライブ実現を経て新たな境地へ
幅広い年代から支持を集めるあいみょんも「大谷世代」。特に最近は、彼女らしい視点がより表れた楽曲が増えてきた印象だ。個人的に顕著に感じられたのが、今年9月にリリースされた5thアルバム『猫にジェラシー』。収録曲「炎曜日」「偽者」「朝が嫌い」はとりわけ聴きごたえがあり、いずれも恋愛関係における生々しい本音が綴られている。あらためてあいみょんの観察眼や人間描写力に舌を巻いた。
ライブ活動においても、2022年11月には阪神甲子園球場での弾き語りワンマン『AIMYON 弾き語りLIVE 2022 −サーチライト− in 阪神甲子園球場』を実現させた。また、阪神甲子園球場の所在地・兵庫県西宮市はあいみょんの地元ということもあり、ライブ当日、同球場周辺をあいみょん一色に染め上げて街を活気づけた。ちなみに同ライブにあわせて11月3日から5日まで大阪・福島の堂島リバーフォーラムでグッズ販売特設会場が設けられた。筆者も現場を覗きに行ったのだが、会場の外まで長蛇の列ができていた。同所にここまで人が並んでいる光景は初めて見たかもしれない。そのときあらためて、あいみょんの現在の勢いを感じることができた。