櫻坂46「愛し合いなさい」が示す新たな可能性 センター・石森璃花が見せるギャップのある熱量

 「愛し合いなさい」は、乃木坂46「君に叱られた」「I see…」のyouth case、Hey! Say! JUMPやSixTONESなどの楽曲を数多く手掛けるTAKAROT、King & PrinceやSexy Zoneの楽曲でも知られるShoma Yamamotoによる共作曲。80年代ディスコを思わせるレトロなサウンドとともに、愛することの尊さが力強いメッセージに乗せて歌われている。櫻坂46のカップリング曲は表題曲と比較して、自由度の高い、挑戦的な楽曲が多いが、今回も例にもれずメンバーたちの新たな表情を引き出している。

 MV監督は、ClariS「コネクト」「ルミナス」やBiSH「どんなに君が変わっても僕がどんなふうに変わっても明日が来る君に会うため」などでも知られる映像ディレクターの酒井伸太郎。酒井が櫻坂46の楽曲を手掛けるのは本作が初めてとなる。酒井はカラーグレーディングを駆使したエモーショナルな映像を得意としており、本作でもモノクロと原色を使い分けながら、メンバーの個性を浮き彫りにしている。フロントの増本のアンニュイな表情、小池の存在感のあるダンスなど、普段はなかなか見られない映像となっており、メンバーそれぞれにフォーカスされているのがファンにとっても嬉しい。真っ黒な衣装からそれぞれ異なるカラーの衣装に変化する大サビでは、雨に打たれながら踊るメンバーの力強い姿を見ることができ、色彩の変化によって異なる表情が見られる、ファンにとっては二重で楽しめる映像となっている。

 『櫻坂46 4th ARENA TOUR 2024 新・櫻前線 -Go on back?- IN 東京ドーム』でも同曲は披露されることはなかった。8月に開催される『9th Single BACKS LIVE!!』が初めてファンに向けてお披露目される場となるのだろう。三期生が中心となる『BACKS LIVE!!』で果たしてどのような熱いステージを届けてくれるのか。櫻坂46の夏が待ち遠しい。

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