IVE、THE RAMPAGE、UNISON SQUARE GARDEN、藍井エイル、原 由子……10月19日リリースの新譜5作をレビュー

藍井エイル『心臓』

 今年、テレビアニメ放送開始から10周年を迎えた『ソードアート・オンライン』シリーズ。同じくデビュー10周年を迎えた藍井エイルが、再び同シリーズを彩る主題歌を担当した。それが、『劇場版ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』の主題歌「心臓」である。同曲の作詞・作曲・編曲を手掛けたのは、n-buna(from ヨルシカ)。全編をリードする清廉なピアノのフレーズが美しく、また、静と動のコントラストを活かした壮大でドラマチックなバンドサウンドに強く惹き込まれる。上質でありながら、同時に、鮮やかな躍動感を伝えるサウンドは、まさにn-bunaの手腕が存分に発揮されたものだ。また、同曲の歌詞は、映画の監督とn-bunaの打ち合わせの中で浮かび上がった“飛ぶ”というキーワードがモチーフになっている。〈早く心臓が伝う本能で今翔んで〉といった言葉たちが、藍井の空高く突き抜けるような歌声を通して響くことで、聴いていて何度も胸が熱くなる。各クリエイターたちの想いが見事に結実した、幸福なタイアップソングに仕上がっている。藍井の多彩な歌声を堪能できるカップリング曲「EVIL」「Dance with me」も必聴。(松本)

藍井エイル「心臓」TV SPOT(『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』主題歌)

原 由子『婦人の肖像 (Portrait of a Lady)』

 AOR×ウエストコースト×歌謡曲が溶け合う「千の扉〜Thousand Doors」、平和への願いを朗らかに歌い上げる「Good Times〜あの空は何を語る」、郷愁を誘うメロディとともに“秋の女ひとり旅”を映し出す「旅情」、エリック・クラプトンをモチーフにした「スローハンドに抱かれて (Oh Love!!)」、官能的なブルースロック「夜の訪問者」、湘南サウンド直系のポップソング「鎌倉 On The Beach」。1960〜70年代のルーツミュージックに根差しつつ、2022年を生きる大人の女性としての姿を投影した31年ぶりのソロアルバム。癖がないのに耳に残る独特のボーカル(声が変わらない!)に身をゆだねているうちに、年を重ねるのも悪くないと素直に感じ入ってしまう名盤だ。「オモタイキズナ」でラップを披露するなど、桑田佳祐も全面的にバックアップ。(森)

原 由子 - 鎌倉 On The Beach(Full ver.)

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