Snow Manが「THE FIRST TAKE」で開いた扉 DOMOTO、SUPER EIGHT、WEST.、SixTONES……それぞれが見せた“精神”

 Snow Manが7月24日、「THE FIRST TAKE」に初出演し、公開された動画はYouTubeの音楽急上昇チャートで1位を獲得した(※1)。コンサート会場のような華やかな演出も、大掛かりなセットもない「THE FIRST TAKE」。ただマイクの前に立ち、一度きりの歌を届ける。だからこそ、隠せないものがある。

 歌い始めるまでの立ち居振る舞いや、声を重ねる瞬間には、ともに過ごしてきた時間がにじむ。そして、一曲をどのように届けるかという選択には、そのグループが何を大切にしているのかが映し出されるようだ。

 これまでSTARTO ENTERTAINMENTゆかりのグループとしてSixTONES、SUPER EIGHT、WEST.、DOMOTO(2026年7月21日をもってグループとしてのエージェント契約は満了)が出演しており、Snow Manで5組目となった。歌唱力だけでは語れない、それぞれの人生や関係性、グループとしての精神まで見えてくる。「THE FIRST TAKE」というフィルターを通して見えてきた5組の本質をあらためて振り返りたい。

Snow Man、「こっちおいでよ」と迎え入れる懐の深さ

 Snow Manが披露したのは、7月6日に配信リリースされた新曲「グッタイム」。出演に先駆けて「初めて見てくださった方がSnow Manってどんなグループなんだろうってちょっとでも興味を持っていただける瞬間がたくさん散りばめられている楽曲」(※2)とコメントを寄せていた彼ら。その言葉どおり、パフォーマンスには“今のSnow Man”を象徴するような瞬間がいくつも詰まっていた。

Snow Man - グッタイム / THE FIRST TAKE

 指を鳴らし、歌を口ずさみながら登場するメンバー。その流れに乗って向井康二がマイクの前でハミングを独り占めしてみせると、「へいへい!」「まだまだ!」と総ツッコミが入る。その隙に、今度は佐久間大介がボケを被せておいしいところをさらっていき、向井が「俺の、俺の!」とツッコミ返す。そんな短いやりとりのなかにも、すっかり出来上がったSnow Manのチームワークが見えてくるようだ。

 そして「せっかくなんで」と、一人ひとりが自己紹介を始める流れにも、9人組(目黒蓮はグループ活動休止中につき不在)という大所帯であることをよく理解している彼ららしいサービス精神が表れていた。さりげなく着こなした衣装に、それぞれのメンバーカラーが取り入れられているところにも、初めて観る人を置いていかない優しさを感じる。

 ワイルドさ、面白さ、美しさ、スタイリッシュさ、人懐っこさ、オタク愛、知性、気品、演技力、そして圧倒的なダンスパフォーマンス……。どの角度からでも人を惹きつける、入口の広さが彼らにはある。しかしこの日、彼らはそうした多彩な武器とはまた異なる、“歌”というシンプルな表現だけで人を引き込めることを証明してみせたのだ。

 「とにかく楽しんでいる自分たちが『こっちおいでよ』って」というラウールの言葉どおり、何よりも彼ら自身がこの曲を楽しんでいる。その姿を見ているとホッとするような安心感を覚える。今や国立競技場(現MUFGスタジアム)を埋めるほどの人気を誇り、大きな存在になったSnow Man。それでも彼らは、まだ扉の鍵を開けたまま「今からでも遅くないよ」と言わんばかりに、両手を広げて待っていてくれる。好きになったタイミングにきて、好きなように楽しんでほしい、そう呼びかけているようにも見えるのだ。グループとしての完成へと近づいているからこそ、あえてオープンに。常に誰かを迎え入れる懐の深さこそ、Snow Manの根底に流れる精神なのかもしれない。

SixTONES、遊びながらぶつかって高め合う6人の音色

 5組のグループのなかで、最初に「THE FIRST TAKE」へ登場したのがSixTONESだった。2022年1月に公開されたのは、デビュー曲「Imitation Rain」と「Everlasting」。「Imitation Rain」は、X JAPANのYOSHIKIが手がけた、アイドルグループのデビュー曲としては異例ともいえる重厚な楽曲だ。だが、その壮大な世界観を受け止めるだけの歌声を、6人はすでに持っていた。

 ジェシーの多彩でスケール感のあるボーカル、京本大我のミュージカルで鍛え抜かれた伸びやかな歌声、森本慎太郎の熱量あふれるソウルフルボイス、髙地優吾の柔らかくなめらかな声、松村北斗の切なさがにじむエモーショナルな中低音、田中樹の鋭いラップと乾いた質感を持つ低音――。それぞれの声がはっきりと異なるからこそ、誰かひとりの個性を薄めることなく、6人でしか生み出せない音になる。

SixTONES - Imitation Rain / THE FIRST TAKE
SixTONES - Everlasting / THE FIRST TAKE

 さらに2024年1月には、「こっから」と「君がいない」を披露。最初の出演から約2年を経て、6人の歌唱力と表現力がさらに磨かれていることを感じさせた。なかでも、SixTONESらしさが爆発していたのが「こっから」だ。普段から一緒に遊び、ふざけ、言葉を交わしている彼らだからこそ、歌声を合わせることにも力みのないグルーヴ感と遊び心が宿る。

SixTONES - こっから / THE FIRST TAKE
SixTONES - 君がいない / THE FIRST TAKE

 時には力比べをするように互いの声をぶつけ合い、またある時には息の合った連携で次の歌い手へフレーズを渡していく。それはまるで、白熱したリレーを見ているような高揚感。一人ひとりが全速力で走りながら、決してバトンは落とさない。互いに遠慮なく競い合えることと、最後には必ずつながれること。その両方を知っている6人だからこそ生まれる熱量がある。

 グループでありながら、このまま仲の良い友達でもあり続けてほしい。そんな変わらない未来を願わずにはいられない。そうしていつだって本音でぶつかり合い、刺激し合うからこそ、SixTONESにしか鳴らせない音が磨かれていくことを楽しみにしている。

SUPER EIGHT、20年の積み重ねが音の説得力に

 SUPER EIGHTに改名する前の2024年1月、彼らも「THE FIRST TAKE」に登場。「20周年ですね」とどこか照れくさそうに敬語で話しながら、メンバーたちはそれぞれの楽器を手に取る。メンバーカラーを取り入れた衣装と、バンドスタイルを貫く姿からは、自分たちが築いてきたアイデンティティへの誇りが感じられた。

 披露したのは、代表曲「ズッコケ男道」から、現体制となって初めてリリースした「友よ」へとつなぐスペシャルメドレー。過去と現在を切り離すのではなく、ひとつの演奏のなかで結び直してみせる。その構成にも、SUPER EIGHTらしい心意気が表れているようだった。

関ジャニ∞ - ズッコケ男道~友よ / THE FIRST TAKE

 テレビではバラエティで活躍する姿が広く知られているからこそ、彼らの熱のこもったバンド演奏を観て、あらためて「こんな人たちだったのか」と驚く人も少なくないはずだ。だが、当然ながら最初から楽器演奏がうまい人などいない。ここへたどり着くまでに重ねてきた努力を含めて、SUPER EIGHTというグループの魅力の深みがある。

 デビュー前、グループに入るため、未経験ながらドラムを「できます」と言った大倉忠義。その言葉を現実にするために、安田章大や丸山隆平らと猛練習を重ねたという。もともと楽器を担当していなかった村上信五と横山裕もキーボードやパーカッション、トランペットにそれぞれ挑んできた。

 なかでも横山は、5人体制となるタイミングで、40歳を過ぎてからギターを始めている。「グループの力が弱まったとか、トーンダウンしたなって思われるのがめっちゃ嫌だったんで、『じゃあ俺がやったらあ!』って思って」(2026年5月9日放送日本テレビ系『アナザースカイ』より)。その言葉からもわかるように、SUPER EIGHTにとっての20年は、変化のたびに足りないものと向き合い、その都度、自分たちの手で新しい形を作り直してきた時間なのだ。

 さらに、親交のあるピアニスト・清塚信也とのコラボレーションで披露した「大阪ロマネスク」では、彼らが背負ってきた年月が一音一音に重なり、思わず涙腺を刺激される仕上がりとなった。20年かけて築き上げてきたものがある。そして、20年をかけてもまだ完成していない“何か”がある。

関ジャニ∞ - 大阪ロマネスク / THE FIRST TAKE

 かつての記憶を呼び起こす懐かしさと、今も歩み続けている現在進行形の熱さ。その両方が音のなかに共存しているからこそ、SUPER EIGHTの歌には、人生を積み重ねてきた者だけが持つ説得力が宿るのだ。

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