BE:FIRST SOTA、世界王者に輝いた舞台へ帰還 音楽を“届ける”アーティストになった今、ダンス表現の変遷を辿る

 8月1日(現地時間)にアメリカで開催される『2026 World Hip Hop Dance Championship - World Finals』のハーフタイムショーに、BE:FIRSTが出演する。同大会は、SOTAが4度世界一に輝いた思い出の舞台。“世界一を目指すダンサー”として立っていた場所へ、今度は“BE:FIRSTのSOTA”として帰ってくるというストーリーに、多くのファンが胸を熱くしている。

 そんな中、7月16日には2019年、7月21日には2016年の『World Hip Hop Dance Championship』でSOTAが所属していたチーム・KANA-BOON!のパフォーマンス映像が、大会オフィシャルYouTubeチャンネルで公開された。その動画と、BE:FIRSTのSOTAとして踊った2025年の「Back On The Stage -Dance Video-」を見比べると、この約10年で変化したのはダンススキルそのものだけではなく、ダンスにおける“役割”だということが見えてくる。

10代ならではの爆発力と現在に通じる“引きの美学”の片鱗

 2016年当時、まだ10代だったSOTA。定点カメラで撮影された映像の中でも、彼がどこにいるのかすぐにわかるほど、現在にも通じる存在感を放っている。当時から高いスキルを持っていたことは疑いようがない。一方で当時の彼が宿すのは、10代ならではの爆発力だ。一つひとつの動きは大きく、アクロバティックな要素も多い。音楽を身体全体で表現しながら、パワーとインパクトが重視されている印象だ。同大会は個人競技ではない。チーム全員で完成度を高める必要がある。中でも、SOTAはチームを牽引しながら強い存在感を放ち、自然と視線を引き寄せている。そのエネルギッシュなパフォーマンスからは、「自分が引っ張る」という強い気迫がひしひしと伝わってくる。

Kana-Boon! - Japan | 2016 World Hip Hop Dance Championship Finals

 2019年の映像ではその表現に変化が見られる。2016年よりも大人数のチーム編成ながら、一体感はさらに増し、世界最高峰の大会にふさわしい完成度を誇っていることは言うまでもない。その中心で踊るSOTAは、自身のパフォーマンスだけでなく、周囲とのバランスやフォーメーションを意識しながらチーム全体をリードしていることが伝わってくる。もちろん、細かな音取りや丁寧なムーブ、随所に盛り込まれたテクニックはすでに確立されている。しかし、それ以上に目を引くのは緩急を自在に操る表現力だろう。2016年を「100%を出し切るダンス」とするなら、2019年は「120%にも70%にも自在にコントロールできるダンス」と言ったところだろうか。BE:FIRSTにも通ずる“引きの美学”の片鱗が、たしかに見えている。

Kana-Boon! Allstars - Japan | 2019 World Hip Hop Dance Championship Finals

アーティストとしての経験が垣間見える“作品を届けるためのダンス”

 そして、2025年5月に公開された「Back On The Stage -Dance Video-」だ。同作ではRIEHATAをはじめ、世界トップクラスのダンサーたちと共演。成長したのはダンススキルだけではなく、そのスキルを発揮する“目的”への意識だ。「Back On The Stage」で追求されているのは、作品を届けるためのダンス。歌とのバランスやカメラワーク、フォーメーション、共演ダンサーとの関係性まで含め、一つの作品として成立させることを第一に考えているように見える。自身のスキルを誇示するのではなく、作品全体をより良く見せるために踊る。その姿勢こそ、アーティストとして積み重ねてきた経験の表れと言えるだろう。

SOTA (BE:FIRST), RIEHATA / Back On The Stage -Dance Video-

 実際、2025年6月公開の「Who is BE?- Vlog Part 1 [Vlog #12]」では、「Back On The Stage -Dance Video-」を振り返り、「俺が主催のビデオだけど、俺が主役じゃないってところですかね。全員を届けたい」とSOTAは語っている。この言葉からも、現在のSOTAが大切にしているのは、自分一人が輝くことではなく、作品全体、そしてBE:FIRSTというグループそのものを届けることだということが伝わってくる。

BE:FIRST World Tour 2025 -Who is BE:FIRST?- Vlog Part 1 [Vlog #12]

 とはいえ、約10年を経ても変わらないものもある。音楽を全身で可視化するようなグルーヴ、高いダンススキル、そして誰よりもダンスを愛する姿勢。その軸が一切ブレていないからこそ、SOTAのダンスは役割を変えながらも、多くの人を惹きつけ続けているのだろう。

 8月1日、SOTAはBE:FIRSTというグループのひとりとして、世界王者となった舞台へ帰ってくる。かつてのダンサーは、今や世界へ音楽を届けるアーティストとなった。それは、ダンサー人生の続きを見せるステージでもある。あの日と変わらない情熱、そして積み重ねてきた表現力を携え、SOTAはどんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。その瞬間を、ぜひ見届けたい。

 
 
 
 
 
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