日曜劇場『DCU』主題歌を歌うLizabetとは? 小林武史も絶賛、祈りのような歌声と希望や哀しみに寄り添う強い意思

Lizabet、歌声に込められた強い意思

 TBS系日曜劇場『DCU』の主題歌「Another Day Goes By」が注目を集めている。

 『DCU』はTBSとハリウッドの共同制作で制作されたオリジナルドラマ。水中の捜査に特化した架空の組織「DCU(Deep Crime Unit)」が、水にまつわる事件・事故とそこに隠された謎に迫るウォーターミステリーだ。

 主題歌を歌っているのは、英国人とベトナム人の両親のもと、香港で生まれ育った16歳のアーティスト、Lizabet。3歳から音楽活動を始めたという彼女は、11歳のときには中国で最年少となるオーケストラとの共演を果たすと、その後アジア地域で30公演以上のソロパフォーマンスを披露。香港では、The Jackson 5を育てたことでも知られる故ボビー・テイラーとも共演するなど、多方面で活動してきた。

 そんな彼女が日本で初めて姿を現したのが、『DCU』の主題歌である「Another Day Goes By」だ。1月16日のドラマ放送スタートに合わせてアーティスト情報が解禁されると、シリアスかつ熱いドラマにマッチした楽曲と繊細な歌声で話題を集めた。1月31日には楽曲の配信と同時にMVも公開され、ドラマの最終回を間近にした3月9日、デビューCDシングル『Another Day Goes By』(3曲入り)がリリースとなった。

Lizabet - Another Day Goes By (TBS系 日曜劇場『DCU』主題歌)Official Music Video

 「Another Day Goes By」でLizabetとタッグを組んだのは、数々の日本の代表的なアーティストのプロデュースを手がけている小林武史だ。「アジアをはじめ、世界に新しい風を巻き起こすであろうアーティストになるだろう」(※1)とLizabetを絶賛する小林が今回作り上げた楽曲は、キーボードやストリングスによって進行する神秘的なサウンド。楽曲が進行するにつれ、一歩一歩たしかに歩み続けるような控え目なキックや荘厳なコーラスが加わり、静かながら壮大な展開を見せる。包み込むような音は慈愛を感じさせる一方で、その中には切なさや静かな決意が漲っているかのようだ。

 作詞を手がけたのはLizabet本人。〈Another day goes by/I think of you and cry/Don’t know if I’ll survive/Without you by my side(また1日が過ぎ/あなたを想い涙します/生き延びられるのかわからず/あなたが傍にいないまま)〉〈Wanna be in your arms Ooo/It’s breaking my heart(あなたの腕の中にいたいと/心が壊れそうで)〉と途方もない哀しみを描く。一方で、彼女が持つ深みのある低域の歌声や、続く〈I’ll get through it all/Even if it hurts/(I’ll ) see you once more(全てやり遂げましょう/傷つくとしても/もう一度あなたに逢えるように)〉〈I’ll try to stay strong/I’ll try to move along(強くいられるよう/前に進めるよう)〉という詞から感じられるのは、まっすぐな意思の強さ。なめらかなストリングスと祈るような歌声が美しい楽曲だが、そこで描かれる意思は固く、リアリティがあり、したたかだ。

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