伊東歌詞太郎、自らの音楽に宿してきた前進する意志 シンガーソングライターとしての個性を確立してきた歩み

伊東歌詞太郎、音楽に宿してきた前進する意志

 3rdアルバム『二天一流』は全曲、伊東歌詞太郎の作詞・作曲。シンガーソングライターとしての個性を確立した彼は、この年末に『COUNTDOWN JAPAN 17/18』に初出演。「出たいと願い続けてきた」(※1)というステージに立ち、真摯なメッセージ性と濃密なエモーションを込めたボーカルをしっかりとアピールした。

 その後もミニアルバム、配信などでコンスタントにリリースを継続。〈最低限 今以上の世界へ 勝つまでやめるな〉とリスナーを鼓舞するパワーソング「真夏のダイヤモンド」、音楽の魔法をテーマにしたギターロック「magic music」など、音楽性、メッセージ性を含め、その世界観を追求してきた。真ん中にあるのはもちろん、歌。すべての言葉に強い思いを込め、リスナーの心に直接投げかけるようなボーカルは、キャリアを重ねるたびに深みと精度を増し続けている。

伊東歌詞太郎「記憶の箱舟」(TVアニメ「デカダンス」EDテーマ)Music Video
伊東歌詞太郎「真珠色の革命」Music Video(TVアニメ「ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド」EDテーマ)

 シングル『記憶の箱舟』(2020年)、『真珠色の革命』(2021年)をリリースするなど、コロナ禍でも果敢に活動を続けてきた伊東。ベスト盤に収められた新曲「絆傷(キズナキズ)」は彼の最新モードであると同時に、自らの根源的な価値観をリアルに描き出した楽曲だ。中心にあるのは、「傷ついてもいい。一緒に未来に進むんだ」という強い思い。停滞を余儀なくされている人々に向けて、共に戦おうと呼びかけるこの曲は、彼らの新たなアンセムとして浸透することになるだろう。

【伊東歌詞太郎】 絆傷(キズナキズ) 【MV 2022】

 自身の音楽活動と並行して、クレイ勇輝(ex. キマグレン)、真空ホロウ、U-KISSなどへの楽曲提供、舞台『牙狼<GARO> - 神ノ牙 覚醒 -』『ABSO-METAL』のテーマ曲などを担当。さらに小説『家庭教室』、エッセイ集『僕たちに似合う世界』を上梓するなど、多方面で才能を発揮している。初のベストアルバム『三千世界』によって再びメジャーに戻ってきた伊東歌詞太郎は、今後も“変わらないために変わり続ける”というスタンスを貫き、強い意志を込めた作品を届けてくれるはず。彼の新たなフェーズに期待したい。

※1:https://twitter.com/kashitaro_ito/status/945993291631181824

■リリース情報
伊東歌詞太郎 ベストアルバム『三千世界』
2月16日(水)発売
・初回限定盤(2CD+DVD):¥5,940(税込)
『家庭教室』書き下ろし短編小説(2018年に上梓した処女作『家庭教室』の完全オリジナル最新作)
LIVE PHOTOBOOK
・通常盤(2CD):¥3,850(税込)

<CD収録曲>
DISC 1
01 ピエロ
02 惑星ループ
03 小夜子
04 しわ
05 神のまにまに
06 Role Praying
07 ミルクとコーヒー
08 帝国少女
09約束のスターリーナイト
10 アストロ
11 チルドレンレコード
12 脳漿炸裂ガール
13 帰ろうよ、マイホームタウン~追想~
14 僕だけのロックスター
15 パラボラ~ガリレオの夢~

DISC 2
01 北極星
02 キリトリセン
03 タイムトラベラー
04少年と魔法のロボット
05 恋愛裁判
06 少女レイ
07 Heeler
08 さよならだけが人生だ
09 Fairytale,
10 タイムマシン
11 ムーンウォーカー
12 真夏のダイヤモンド
13 百火繚乱
14 I Can Stop Fall in Love
15 magic music
16 絆傷(キズナキズ)

オフィシャルHP

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