超特急、アルバム『Dance Dance Dance』で世界中のダンスミュージックを取り入れた理由 10周年ライブへの意気込みも

超特急、世界のダンスミュージックに挑戦

 超特急が、4枚目となるアルバム『Dance Dance Dance』を完成させた。英語に韓国語、スペイン語に中国語など世界各国の言葉が用いられ、ロシア発祥のハードベースミュージックやスイスのヨーデル、スカやサンバなど、様々な国のダンスミュージックが超特急流の解釈で炸裂。結成10周年を迎える彼らが挑んだこの型破りなアルバムは、これまでジャンルに縛られない楽曲にチャレンジしてきた彼らにとって、最新型の"集大成"とも言えるのではないだろうか。(山田邦子)【記事最後にプレゼント情報あり】

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“メインダンサー&バックボーカル”だからってダンサーが歌わないわけじゃない

ーー『GOLDEN EPOCH』以来3年ぶりのアルバムになるわけですが、いわゆる既発曲プラス新曲ではなく、完全にコンセプトを決め込んだ内容に振り切りましたね。

カイ:今ってもうほとんどの人がサブスクを利用しているわけだから、今さらシングル曲を収録したところで、もうみんな聴けてるし。わざわざ入れる必要があるのかなっていうのはありますよね。だから、今の時代に合わせたアルバムでもあると思います。

タカシ:アルバムはこれまでやってきたシングルをまとめるものっていう、定義的なものは一旦置いといて、それよりも、惜しげなく新曲を出した方がいいんじゃないかなって。久しぶりのアルバムなのでそれなりに出す意味があるものにしたかったですしね。今回は自分たちと8号車(=ファン)だけで楽しむのではなく、世界のみんなに喜んでもらえる、笑顔になってもらえるような曲を出来るだけ集めたいなということで、可能な限り様々な国のダンスミュージックを取り上げました。

ーー実は以前のインタビューを読み返していて気付いたんですが、8周年の時にカイさんが「アフリカの民族音楽で踊りまくるか」、リョウガさんが「インド音楽も今の超特急ならやりかねない」、そしてユーキさんが「他のアーティストとかぶらないパフォーマンスを武器にしていきたいから、リリース曲でも尖っていきたい」とおっしゃっていて。

ユーキ:(笑)。

カイ:ボケてたのに、フラグ回収になってる(笑)。

ーー今回インドはありませんでしたが(笑)、そもそもどんな国なのか、具体的に出てくる場所はどういう景色なのか、Google Earthを使いながらこのアルバムを聴くと旅気分が高まりました。

リョウガ:それは新しい(笑)。

タクヤ:そんな聴き方もあるんですね(笑)。

カイ:確かに、旅してるみたいな気持ちになれそう。

ーー音楽のトレンドとして、もう世界がミックスされてきているんだなというのも感じました。

ユーキ:そうですね。それは僕もすごく感じました。

ーー選曲に関してはメンバーからの意見もあったんですか?

ユーキ
ユーキ

ユーキ:大枠はある程度提案してもらったんですが、僕は唯一、R&Bテイストの曲が欲しいっていうのは言いました。今回通常盤に収録されている「You Don’t Care」がそうなんですが、これは嬉しかったですね。なぜかと言うと、「CARNAVAL」があったから真逆を行きたかったんですよ。このアルバムに向けた序章があれだけ振り切ったものだったし、10周年のライブもあるからこそ、かっこいい姿を見せたいというか。意外とここまでR&Bっぽい曲もなかったですからね。

ーーなるほど。では具体的に聞いていきたいと思うのですが、実際に訪れたことのある国の曲というと?

ユーキ:ロシアは僕らの写真集の撮影で行きましたよ。でもあの時はまだ、こういうハードベースミュージックみたいな印象はなかったな。

ーー5曲目の「Добрый день」(ドーブリジェン)ですね。これはダンサー4人による楽曲ですが、どういう経緯で?

ユーキ:もともとダンサーが歌う曲ということは決まっていて。最初に曲を聴いた時は「おぉ!!」ってなりましたよね。

リョウガ:ダンサーだけっていうのは初めてだったからね。

カイ:でも純粋にかっこいい曲だなって思った。曲として面白いし。

ユーキ:ブチ上がるよね。この曲、フェスとかでやりたいなって思う。パフォーマンスも含めて、面白い感じに出来そうなんで。

ーーレコーディングはどうでした?

リョウガ:レコーディングすること自体は初めてじゃないから苦戦せずに出来たんですが、今まではタカシがいて成り立っていた部分があるから、ダンサーだけで曲として成り立つのかな? っていう心配はちょっとだけありました。でも他のメンバーもみんなすごくかっこいい感じで出来ていたから、その時点で完成が楽しみになりましたね。

タクヤ:曲の雰囲気としてあまり考えすぎるのもどうかなと思ったので、僕は結構その場の感じで歌いましたね。レコーディング自体は楽しめました。

タカシ:でもこうやって新しい形で生み出されるって、すごくいいことですよね。“メインダンサー&バックボーカル”だからと言ってダンサーが歌わないってわけじゃないし、融通が効く、変動できる体制っていうのはいいと思う。僕自身、結構前から「みんな歌えるんだから、参加すればいいのに」って思ってたし。

ーー他に今回、4人がレコーディングに参加した曲は?

カイ:僕は「Chill out @JP」でがっつりラップしてます。これは楽しかった。

タカシ:最後、フェイクまでいってましたからね。

ユーキ:「Yodelic Fire」、「Te quiero mucho」、「大大大地」に「CARNAVAL」もそう。

タカシ:こういう曲って、逆にボーカル1人だけだと寂しくなっちゃいますからね。みんなが参加できるような曲は、聴いている方も楽しさが増すと思うんですよ。

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