ポルノグラフィティ、「THE FIRST TAKE」で届けた圧巻のパフォーマンス 新曲「テーマソング」の強いメッセージ性を読み解く

 9月8日にデビュー22周年を迎えたポルノグラフィティが、9月3日、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に初登場し、「サウダージ」のアコースティックアレンジを披露した。さらに15日には、2年2カ月ぶりとなる新曲「テーマソング」を、同「THE FIRST TAKE」で公開。世代を超えたリスナーたちが続々と反応を寄せ、さらには海外にも飛び火して、ポルノグラフィティを求める声が広がっている。

 「サウダージ」は2000年9月にリリースされ、彼らの代名詞にもなったラテン風サウンドに、新藤晴一(Gt)が作詞した、女性言葉で語られる詞が特徴の失恋歌だ。シングル4作目にして自身初のオリコンチャート1位を獲得し、ロングヒットとなった。今回の「THE FIRST TAKE」では、出だしから岡野昭仁(Vo)が力強いアカペラで圧倒。リリース当時から衰えていないどころか表現力を上げた岡野の歌は、一音ずつが表情に満ち、よりセクシーに、より情熱的に届いてくる。新藤がつま弾くギターの音色と、アコーディオンやカホンが奏でる哀愁感もたまらない。

ポルノグラフィティ – サウダージ / THE FIRST TAKE

 YouTubeのコメント欄には、「一発撮りでこのクオリティは圧巻」「当時よりも進化している」という、リリース時から愛聴していた人たちの思い出混じる声に加えて、「親が聴いていたので知っていたが、ちゃんと聴いて歌詞の美しさが刺さった」「小さいとき車の中で聴いていた歌」という、若い世代の反応も多い。さらに海外YouTuberによるリアクション動画でも複数取り上げられ、「表現力が豊か」「歌がクリアだ」と、岡野の歌唱力が高評価を受けているのも面白い。公開から2週間経った17日現在、再生回数は700万を超えている。

ポルノグラフィティ – テーマソング / THE FIRST TAKE

 また9月22日にリリースを控えている「テーマソング」の披露では、冒頭で岡野より「こんな時代だから我々ミュージシャンができることは、皆さんにエールを届けることじゃないかと感じた。微力ながらこの曲でエールが届けられたら」とメッセージが送られた。作曲は岡野が手がけ、行進するように力強いドラミングで始まり、華やかな弦楽奏や、覚醒するようなシンセサウンドで、キラキラしたサビへといざなう。クラップ音や合唱を重ねたパートもあり、共に前進しようという勇気とエールを与えてくれる。身振りを混ぜて全力で声を振り絞る岡野の歌いっぷりは、まさにライヴを想起させるようだ。

 さらに新藤が書いた歌詞からは、現状から抜け出せない思いを、なんとか鼓舞しようと頑張る人が見えてくる。〈フレーフレーこの私よ〉〈ともに行こう拳あげて〉と、サビのポジティブなフレーズが印象的だが、実はそれ以外の大半で、主人公は自問自答しながら揺れているところが人間らしい。それでも、〈嘘でもいい/I can do it I can do it/言い切ってしまおう〉と立ち上がろうとするフレーズは、誰もがダウナーになりやすいこのご時世に、より共感力をもって響いてくる。

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