工藤晴香が語る、『KDHR』に至る音楽遍歴とソロへの強い意志 「『バンドリ!』で今まで知らなかったことを知れた」

工藤晴香が語る、『KDHR』に至る音楽遍歴とソロへの強い意志 「『バンドリ!』で今まで知らなかったことを知れた」

 声優の工藤晴香が、1stミニアルバム『KDHR』(読み:くどはる)を3月25日に発売する。次世代ガールズバンドプロジェクト『BanG Dream!』にて、Roseliaのギタリスト・氷川紗夜役の声優を務め、リアルバンドとしてギタリストとしても活動する工藤晴香。同作には、工藤自身が制作にも深く関わり、彼女が作詞を手掛けたロックナンバーが収録されている。

「KDHR」全曲試聴トレーラー

 インタビューでは、幼少期に聴いていた音楽から青春時代のバンド活動、そして『バンドリ!』で培った経験まで。ソロシンガーとしての第一歩である『KDHR』に至る、彼女の音楽人生について話を聞いた(編集部)。【最終ページに読者プレゼントあり】

歌を意識するようになったのは本当に最近

ーー工藤さんはこれまで、どんな音楽に触れてきたんでしょうか?

工藤晴香(以下、工藤):子どもの頃は普通の小学生だったので、モーニング娘。さんとか浜崎あゆみさんとかV6さんとかを聴いていました。バンド系の音楽に本格的に目覚めたのは中学生のとき、ちょうどアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)さんやBUMP OF CHICKENさんが流行りだして、そこから聴くようになって。高校生になってから洋楽をいっぱい聴くようになって、そこからさらにいろんな音楽を聴くようになりました。ギターを始めたのも高校生のときに洋楽にハマったのがきっかけで、そこから現在に至るって感じですね。

ーーちなみに洋楽は、どのようなものを聴いてきましたか?

工藤:最初に触れたのは父親が好きだったThe Beatlesで、小さい頃はずっと聴いていました。自分から「これを聴いてみよう」と聴き始めたのは、それこそアヴリル・ラヴィーンとかt.A.T.u.とか海外の女性アーティストがすごく流行った時期で、それがきっかけでいろいろ聴くようになりましたね。そこからGreen Dayも聴くようになって、「アメリカのバンドってめっちゃカッコいい!」と知ってからはレンタルCDショップに行って、オススメのアーティストが並んでいる中からNirvanaとかいろいろ聴くようになりました。で、Nirvanaにすごくハマって「カート・コバーンみたいになりたい!」と思うようになって、ギターを買ったんです。

ーーいい感じでロックの歴史をたどっている感がありますよね。

工藤:そうですね。もちろん流行りモノも聴いていたんですけど、それ以上に90年代の音楽にめちゃめちゃハマってましたね。

ーーもともと歌うことは好きでした?

工藤:好きでしたし、カラオケにもよく友達と行っていました。ただ、歌のうまい人ってめちゃめちゃいるじゃないですか。それはモデル時代もそうだったんですけど、周りは美人ばかりみたいな。歌の世界も歌のうまい人ばっかりという、そういう壁はずっと感じています。音楽業界も声優業界もそうですけど、歌が本当にうまい人はいっぱいいて、そこで「歌をやっていました」と言えるほどでもない私が、アーティストとしてやっていくにはどういう方向性でやっていけばいいかなというのは、この機会にすごく考えました。

ーーとなると、歌うことに対して意識したのは声優を始めてから?

工藤:実は、歌を意識するようになったのは本当に最近なんです。もともと声優のお仕事でキャラクターソングとかは歌っていたし、ボイストレーニングにもずっと行っていたんですけど、工藤晴香として本格的に歌うと決まってから、歌に対して向き合う時間が増えた気がします。

ーー歌手デビュー以前は声優として、キャラクターというフィルターを通して歌っていたので、演技の一環というのもあったのかなと。

工藤:まさにそうですね。お芝居のお仕事の延長線上というか、そういう感覚が強かったです。

ーーでは、工藤晴香個人として表舞台で歌ってみたいという願望はありました?

工藤:学生時代にバンドをちょっとだけやっていたときは仕事でやっていたわけじゃなかったので、「歌って楽しいな」と純粋に楽しんでいましたし、『BanG Dream!(バンドリ!)』(以下、『バンドリ!』)という作品でギターを弾く女の子(氷川紗夜)をずっと演じてきて、ギター以外にもコーラスという形で参加することで「自分の体を使って音を発することって、難しいけど面白いな、楽しいな」とも思っていました。『バンドリ!』でたくさんライブを経験して、そこで歌うことに触れる機会が多くなり、今まで知らなかったことをたくさん知れたことでそういう願望が目覚めたのはあったと思います。

ーーそういう流れを経て「ソロとして歌手デビューしませんか?」というお話をいただくわけじゃないですか。それを聞いたとき、正直どう思いましたか?

工藤:「やった!」という気持ちももちろんあったんですけど、「私、デビューできるんだ。よかったー」っていう安心感がすごく強かったかもしれません。どこかでそれを望んでいて、ずっと準備みたいなことはしてきたので……それこそ、ファンクラブイベントでファンのみんなに向けて曲を作ったりとか。なので、「世の中に工藤晴香としてもっと出ていけるんだ!」という安堵感みたいなものはありました。

ーー「認めてもらえた」と?

工藤:そうですね、まさに。

音作りに関してはじっくり時間をかけた

ーーそこからこのミニアルバム『KDHR』の制作準備に入るわけですが、最初はどういったところからスタートしたんでしょう?

工藤:どういう方向性やサウンドでやっていくかというのは、かなりディスカッションしました。例えば激しい曲、おとなしい曲、ちょっとシンセが入ったEDMっぽい曲とか、いろんな曲を試しに歌ってみて「こういうサウンドが自分の声にハマるんだ」ということを理解したりと、音作りに関してはじっくり時間をかけましたね。

ーーそうなんですね。ちなみに「工藤晴香としての歌声」はご自身としてはどう捉えていますか?

工藤:よく電話とかで自分が喋った声を録音して、あとから聞くとあまりの違いにショックを受けるとかありますけど、そういうのは特になかったですね。歌に関しても、録ったものを自分で聴いて「そう、自分の声はこれ」って感じでしたし、それは声優のお仕事をずっとしてきたのも大きかったんでしょうね。逆に「もっとこうしたほうが綺麗に響くだろうな」とか考えたくらいですから。

ーー自分の声にずっと触れてきたからこそ、その活かし方がわかっていたと。では、いろんなタイプの楽曲に自分の声を乗せつつ、そこからさらに別のタイプの楽曲をオーダーしつつ?

工藤:そうですね。もともと激しい曲がすごく好きというのは、一緒に作業をしてきたスタッフさんもわかってくださっていたので、「激しいけどシンセがすごく鳴っていて、ちょっとEDMっぽい」みたいな軸が決まって推敲を重ねていった感じでした。

ーー工藤さんの声って丸みがあるんだけど、要所要素でエッジも効いているので、こういったデジタル色の強い楽曲に合うんだなという発見もありました。あと、アレンジのせいもあるのか、良い意味で楽器感みたいな印象も強くて、そこが心地よさにつながっていると思いました。

工藤:ありがとうございます。なるほど、初めて言われましたけど、そうかもしれないですね。それはうれしいです。

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