プロダンサーが分析するジャニーズメンバーのダンスの個性 4つのトピックから解説

 先日、電話インタビューにて取材協力をさせてもらったV6「All For You」の振付についての記事(参照)がご好評とのこと! 

 ダンサー界の大先輩であるYOSHIEさんの振付に解説をするという、偉そうな立場になってしまい戦々恐々としていましたが、異なる個々のダンスの魅力など嬉しい発見がたくさん。この世界にあかるくない自分も、すっかり虜になってしまいました。というわけで調子に乗って今回は、さらにいろんなジャニーズグループの面々をダンス的な側面から掘り下げてみようと思います。

 とはいえ、自分が専門としているストリートダンスのように即興で踊るフリースタイル文化があるわけでもないので、パフォーマンス映像だけで個々のスタイルについて紐解くのは意外にむずかしい。そこで、ダンスにまつわる4つのトピックを軸に、いろんな角度から個性を紐解いてみることにします。

1.リズム感

 ストリートダンスに事欠かせないのが、皆さんにも馴染みのあるワードであるリズム感。ひとくちに言っても解釈は様々ですが、最大のポイントは、正確に決められたカタチで記憶するのではなく音楽に身を委ね続けないといけないこと。前述のV6「All For You」の振付がまさにそうだったように、リズムで組み立てるダンスは本当に難易度の高いもので、世間一般的にダンサーとして活躍している人でも苦戦することも多いです(無論、筆者も絶賛苦戦中)。

 そんななか、抜群のリズム感で目を引くのはA.B.C.-Zの五関晃一さん。振付師としても活動するなど踊りが得意であることは周知の事実ですが、余裕溢れる身のこなしは、やはり相当量の技術があってこそ。「Crush On You」の中盤で魅せるステップの軽やかさったら! シアター系のジャジーな振付からアクロバティックなフロアまでこなせるオールマイティーさには脱帽です。 

2.スピード感(緩急のつけ方)

 ダンスを褒めるときによく使われる言葉の一つ「キレがすごい」。瞬発力や動きの鋭さを称する言葉ですが、なにかとTVなどでは乱暴に使われることも多く「キレキレであればダンスがうまい」という偏ったイメージも与えているように思います。

 芸事や道などに同じく、ダンスにも潮の満ち引きのごとき緩急がつきもの。ということでキレを作れる人は、すなわち力加減を抜き差しできる緩急のつけ方が上手な人、というわけですね。

 そういった緩急のスピードコントロールが実に見事なのは、King & Princeの平野紫耀さん。その秘密は、おそらく随所にポッピン(1960〜1970年代にアメリカ西海岸で生まれたストリートダンスのジャンル。エレクトリック・ブガルーズのブガルー・サムがオリジネーターとして知られる)で用いられるような、筋肉を弾く技術を駆使しているから。

 わかりやすく伝わるのは「Lover’s Delight」のブレイク部分のダンスパート。ビートに合わせてアクセントをより強調することで、スローな部分がより遅く、瞬間的に移動するときはより速く見えるようにしています。幼少期からヒップホップダンスを学んでいたという平野さん。振付の中に自然と高度なストリートダンスの技術を用いていることにも納得です。

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