ブクガ・篠崎こころが『ミリオンドール』イベントでトーク “オタの強弱”や“女オタオタ”に切り込む
藍が原作を務めるマンガ『ミリオンドール』のTVアニメ化を記念したイベントが、8月15日にdues新宿にて開催された。
同イベントは、ディスクユニオンが運営する書店・ブックユニオンによるライブ・トークイベントシリーズ『ブクドル・ユニオン』の第1回。ディレクターを務めるアイドル専門ライターの岡島紳士氏が、アイドルや音楽、本と関連した企画を展開していくもので、今回はマンガ『ミリオンドール』を題材に、作者の藍とMaison book girl、篠崎こころが出演した。
冒頭、岡島氏が藍氏だけを呼びこむと、2人は作品の基本情報についてトーク。同作が、引きこもりのアイドルオタク・すう子が、福岡県のご当地アイドルであるイトリオを、アイドル現場でカリスマと呼ばれるリュウサンが、地下アイドル・マリ子をそれぞれ売りだそうとする様を描く群像劇であること、あくまでこれが影響力の大きい“強いオタク”とインディーからメジャーを目指すアイドルがメインであることを解説した。そして同作を描いた理由については「誰もリアルなオタクを描いてこなかったから、じゃあ私が描こうと思った」と、使命感をもって作品を手掛け始めたことを明かした。
その後、檀上にはMaison book girlと篠崎こころが登場。ギリギリの到着となったコショージメグミは、開口一番「洗濯物を干さなきゃいけないけど間に合わないので、床にぶちまけてきました」と述べて会場を沸かせたあと、藍氏の存在に気づき「作者の方ですか!?」と絶叫するなど、相変わらずのマイペースさで、冒頭からこのイベントが混沌となることを予感させた。
また、篠崎こころは自らが所属するグループであるプティパ-petitpas!-のメンバーも同作の愛読者であることを述べると、『ミリオンドール』の魅力について「普段オタクの人たちはこんなことを思いながら応援してくれているのかと思った」と、アイドル側からの意見を語った。続けて藍氏は「BiSの楽曲を作中では何曲か使っているし、握手会にも行ったことがある」と告白し、これに対し元メンバーのコショージは、恥ずかしさと恐縮のあまり赤面していた。
その後、矢川葵は同作について「知ってるオタクが出ていた」と、作中に登場する「チャリフト」(ライブ中にオタがオタの体を持ち上げ、アイドルにアピールする行為をリフトと呼ぶ。チャリフトはその発展系で、自転車に乗ったオタが持ち上げられる)をする人物が、自分の現場にも来ていることを明かすと、藍氏はこれら個性の強いオタクを積極的に描いていることについて「ステージと客との反応で、パフォーマンスが変わってくる。それを描きたかったんですよ」と作品に込めた主張を展開した。