新宿歌舞伎町のど真ん中で開催 パンクフェスティバル「KAPPUNK」の可能性とは?

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 3月28〜29日の2日間で総勢58バンドが出演し、3ステージで同時にライブを行い、しかも2つのライブハウスを行き来自由という、パンクシーンではこれまで日本になかったビッグイベント「KAPPUNK」が、新宿LOFT、ACBの2つのライブハウスで行われた。「新宿歌舞伎町をパンクで埋め尽くせ!」と謳ったこのイベントはパンクの垣根を取り払い、日本のパンクに喝を入れるという意味も込められている。主催者としては「みんなで楽しくパンクを盛り上げよう!」という主旨で始めたようだ。

 アメリカからは伝説のハードコアバンドCRUCIFIX(1984名義)、韓国からはSCUMRAIDという海外からの出演者に加え、沖縄から北海道まで全国のパンクバンドが集まるこのイベントには前述のスローガンの通り、会場周辺にはあらゆる日本のパンクスも集まっていた。このイベントを観るために海外からやってきた人間も多く、過去最大のリアルパンクイベントだということを実感する。

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 2日間の有料入場者数約1300人、出演者・スタッフなどを入れれば1500人以上のパンクスが歌舞伎町に集結したパンクの祭典は、かつて1987年に行われた横浜教育会館のハードコアパンクイベント「SELFISHサマースペシャル」に匹敵するイベントだろう。「SELFISHサマースペシャル」では、ハードコアバンドのみのイベントであったが、今回はハードコアだけに限らず様々なパンクスピリットを持ったバンドが集まったという点で、真の意味でのパンクフェスティバルになったように思う。

 今まであった日本のパンクイベントでは、ハードコアバンドの出演がなかったり、ハードコアのイベントではハードコア以外が出ていなかったりと、見えない垣根が存在していた。「AIR JAM」にはハードコアのバンドが出演していたり、「パワーストック」や愛知県豊田市で行われている「橋の下世界音楽祭」のようにハードコアも出演したジャンルの垣根を取り払ったイベントはあったが、ここまで日本のあらゆるパンクバンドが出演しているイベントというものは今までなかった。そんなイベントが首都東京のど真ん中で開催されたということは日本のパンクシーン、アンダーグラウンドシーン、ひいては日本のロックシーンにとって非常に重要な意味を持つのではないだろうか。

 日本でこういったフェスが開催されたということは、今後の展開に期待せざるを得ない。海外のフェスではこういったフェスにはヘヴィーメタル系のバンドが出たりするが、今後「KAPPUNK」にどういったバンドが出演するのかも楽しみのひとつだ。

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