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- 2014.06.02
間もなく開幕する「2014 FIFAワールドカップ ブラジル大会」。4年に一度のサッカーの祭典に向け、日夜関連ニュースが巷を席巻しているが、その盛り上がりは音楽界にも波及している。続々とリリースされる応援歌やテーマソングは後を絶たず、中にはミュージシャンらが非公式でリリースする楽曲もあるほど。そこで今回は、現在リリースされているものの中から注目の楽曲をピックアップして紹介していきたいと思う。
まずは、FIFAから公式認定を受けた今大会のテーマソング、『We Are One (Ole Ola)』から。手がけたのはクラブ・シーンで話題のラッパー、ピットブル。ジェニファー・ロペスとブラジルのシンガー、クラウディア・レイチをフィーチャーした楽曲は、ラテンビート全開の仕上がり。“お祭り男”の異名をとるピットブルらしいアガる1曲となっている。しかし、これに異を唱えたのがブラジルの英雄でありサッカーの神様ペレ。氏はこの曲が気に入らず、オリジナルの楽曲を制作中とのことだが、果たして……?
もうひとつ、公式認定を受けているのが全世界でブレイク中のイケメンDJアヴィーチーと、“泣きのギター”でおなじみカルロス・サンタナという異色のコラボが実現した『Dar um Jeito (We Will Find A Way)』。こちらは名義上オフィシャル・アンセムという立ち位置となっており、7月13日の閉会式で実際にパフォーマンスされることも決定している。しかし、このオフィシャル・アンセム、先の公式ソングより実際に耳にする機会はかなり少ない模様。前回の2010年大会でも公式ソングだったシャキーラ feat. Freshlyground 『WAKA WAKA (THIS TIME FOR AFRICA』に比べて、ソマリア出身アーティスト、ケイナーン『Wavin’ Flag』はそれほど耳にしなかったという人も多いのではないだろうか。EDMサウンド全盛の今、こちらのアヴィーチー版のほうがシーン受けしそうな印象も受ける。
公式と言えば、FIFAと長くパートナーシップ関係にある、コカ・コーラ社がこの時期CM用に起用する楽曲も公式アンセムの名で呼ばれている。今年選ばれたのはブラジル出身アーティスト、デヴィッド・コーリーが歌う『The World is Ours』。この曲を原曲に、各国のアーティストがコラボし、それぞれの国のバージョンがリリースされるという。今回日本版を担当するのはナオト・インティライミ。各国バージョンを聴き比べできるという意味では、大ヒット中の映画『アナと雪の女王』の『Let It Go』と同じ楽しみ方ができる楽曲と言えるのかもしれない。
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