筒美京平はいつも最先端だった サリー久保田が振り返る、作曲家としての姿勢
1998年に出た書籍『筒美京平の世界』の増補新訂版(2011年)は京平作品の全シングルがコンプリートに紹介されているデータブック…
日本が誇るウルトラ・ヒットメイカー、巨匠・筒美京平の秘蔵っ子として70年代初頭に現れた平山三紀。気だるくはすっぱなムード、小悪魔的な風貌、誰とも比べることのできないザラついた低い声質は、まるで粋なフランス女優のよう。魔的ですらあるその驚異的な歌声は、世の中を嘲笑するかの如く魅惑的で、一度聴いたら病みつきだ。特に初期においては「真夏の出来事」「ビューティフル・ヨコハマ」「フレンズ」と、都会のやるせなさや自暴自棄なムードを主題にした名曲が目白押しである。
01年夏にはMISIAのプロデューサーとして著名な松井寛を迎えて、サルソウル・ディスコ風「パーフェクト サマータイム」を発表。たじろぐほど迫力のある歌声はロレッタ・ハロウェイに勝るとも劣らずで、実にカッコいい!(必聴ものです、マジで)。そのスレンダーな美貌、歌声は永遠のものなのだ。嗚呼、一度たぶらかされたい……。
1998年に出た書籍『筒美京平の世界』の増補新訂版(2011年)は京平作品の全シングルがコンプリートに紹介されているデータブック…