加藤和彦の記事・ニュース・画像一覧

(5件)

現在では、大御所作曲家と言ったほうが通りがいい加藤和彦。しかし、最高にカッコいいロッケンロール・スターという側面を見逃してはならない。今から30年以上も前、「帰ってきたヨッパライ」、「悲しくてやりきれない」の大ヒットで有名な、日本最古のフォーク・ロック・バンド、フォーク・クルセイダーズの中心メンバーとして、キャリアをスタートさせる。
68年のフォークル解散後は、ソロ・アーティストとしてロック史に燦然と輝く数々の名作を世に残した。とくに、69年リリースの『ぼくのそばにおいでよ Come To My Beside』が素晴らしい。サイケ、アート・ロック、アシッド・フォークといった、アンダーグラウンドなロック・ミュージックをいち早く取り入れたカルト・サウンド、松山猛によるメルヘンチックな詞世界、この一見、両極端な世界観を完全にメルト・ダウンし、一流のポップ・ミュージックへと昇華させるのに成功している。それは、まさに高度な音楽性と大衆的普遍性が同居した、まったくオリジナルな加藤和彦ワールドであった。また、欧米でも評価の高い実力派ハードロック・バンド、サディスティック・ミカ・バンドの成功を手始めに、映画/舞台音楽の制作、妻であり作詞家の安井かずみ(94年に肺癌のため55歳で逝去)とのコンビによるアイドル歌手やシンガーへの楽曲提供など、その活動・才能は多岐に渡り、どれもが高い評価を得るに至った。日本の音楽シーン全体にこれほどの影響を及ぼした人物はいないだろう。
近年はソロ・アーティスト、プロデューサーとして活躍。06年には木村カエラをヴォーカルに迎え、サディスティック・ミカ・バンドを新結成。07年にはTHE ALFEEの坂崎幸之助とのユニット和幸(かずこう)を結成。08年には小原礼、土屋昌巳、屋敷豪太とのプロデューサーズ・バンドVITAMIN-Qを結成するなど精力的に活動するなか、09年10月17日、長野県軽井沢町の万平ホテルにて遺体となって発見された。62歳という若さだった。

加藤和彦『トノバン』10月16日配信開始

加藤和彦のドキュメンタリー映画『トノバン』、10月16日よりU-NEXT先行レンタル独占配信

映画 『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』が、10月16日よりU-NEXTにて先行レンタル独占配信されることが決定した。 …

『トノバン』予告編&本ビジュアル公開

加藤和彦さんの軌跡を追う ドキュメンタリー映画『トノバン』予告編&本ビジュアル公開

5月31日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開される、音楽家・加藤和彦さんの軌跡を追った音楽ドキュメンタリー映画『トノバン…

坂本龍一が携わった後世にも伝えたい音楽

坂本龍一が携わった後世にも伝えたい音楽作品 日本のポップミュージックを豊かにした偉大なる功績

坂本龍一の逝去後、世界中のメディアを介し、音楽家、社会活動家としての軌跡や功績が発信され続けている。坂本の作品と活動は多岐に渡り…

細野晴臣、海外で再評価の理由

細野晴臣『HOSONO HOUSE』なぜ海外で再評価? “観光音楽”がいま注目集める理由を考察

ここ数年、70年代〜80年代の日本のポップミュージックが海外から注目されている。昨年3月にはアメリカ・シアトルのレーベル<Lig…

加藤和彦のヨーロッパ3部作を聴く

加藤和彦の“美学”が行き届いた名作『バハマ・ベルリン・パリ〜ヨーロッパ3部作』を聴く

別に今さら言うことでもないのかもしれませんが、アーティスト名や曲名にフランス語を付けることって、どう思いますか? 僕個人としては…