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仙台発のヒップホップ・トリオ＝GAGLE。メンバーは、MCのHUNGER、プロデューサー兼サイドMCのDJ MITSU THE BEATS、DJ（ライヴDJ／スクラッチDJ）のMu-Rで、96年に結成された。そもそもGAGLEという名前は、英語の「ガチョウの群」に由来している（HUNGERは曲中でよく「グワッグワッ」とガチョウのモノマネをしている）。そんなGAGLEの魅力を端的に言い表すなら、HUNGERが持つ滑舌の良いラップとユーモア性の高いリリック世界、そして、オリジナリティに溢れる“ジャジー”なトラック群をクリエイトするDJ MITSU THE BEATSのプロデュース手腕、ということになるだろう。それらのトラックとラップの煌びやかなグルーヴが織り成すハーモニーは、まさに極上の味わいである。
01年、ミニ・アルバム『BUST THE FACTS』でデビューしたGAGLEは、その肉厚かつ“ジャジー”（チープな言葉だからあまり使いたくないが）なサウンド・プロダクションなどで一躍仙台のローカル・スターになった。さらに時を重ねるに連れ、リリースを重ねるに連れて（02年にはフル・アルバム『3 MEN ON WAX』を、04年にはミニ・アルバム『Superego』をリリース）、どんどんと自分たちが持つ魅力に磨きをかけていったように見受ける。そんなGAGLEはライヴにおいても「シーン随一」と評されるほど熱烈なパフォーマンスを誇っている。その素晴らしいステージングも、彼らがコアな人気と全国的なパブリシティを獲得できた理由として挙げられるものだろう。もはや彼らは“ローカル・スター”ではないのだ。
断言しよう。これからのヒップホップ・シーンを牽引していくのは、この強靭なヒップホップ・トリオ、GAGLEに違いないのだ。たぶん。