原田知世の記事・ニュース・画像一覧
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すべての俗悪なものの対極にあって、いつまでも処女のような純粋無垢な女性——原田知世。映画『時をかける少女』でスクリーン・デビュー、女優として活躍するかたわら、85年に歌手として初のフル・オリジナル・アルバム『パヴァーヌ』を発表。ロック調のものからヨーロピアン・テイストあふれる楽曲までを繰り広げる。そんな彼女が、鈴木慶一(ムーンライダーズ)プロデュースによるアルバム『GARDEN』を契機に、女優というひとつのカテゴリーを脱し、ミュージシャン路線に移行したことは少なからず周囲を驚かせた。
作詞を手掛け、英語/フランス語/イタリア語のカヴァーに挑戦、はたまたスウェディッシュ・ポップに接近(トーレ・ヨハンソンのもと、かのタンバリン・スタジオでレコーディング)と、音楽に対する造詣の深さと先進性には目を見張るものがある。——今にも消え入りそうな切ないヴォイスが耳元で囁くように放たれる様は、シンガーとしての個性が十二分に生かされているものだ。
99年には初のセルフ・プロデュース作品『a day of my life』を発表。白く細い腕、少女のような笑みと歌声……“可憐”という言葉はこの人にこそふさわしい。