音楽評論家・小野島大が追い求めてきた“刺激的な音楽”たち 豪華メンツの『大還暦祭』に感じたこと
12月15日に下北沢CLUB Queで行なわれた、音楽評論家・小野島大氏の生誕祭『BIG-O 60~大還暦祭~』は、彼が出会いフ…
ホッピー神山は日本で屈指の実力と実績をもつミュージシャン/アレンジャー/エンジニアであり、かつアンダーグラウンドからメジャーまで、日本/海外の隔てもなくボーダーレスに活動する、世界でも数少ないグローヴァルな視点をもった才能のひとりだ。
60年2月、東京生まれ。高校時代からアマチュア・バンドで活動、ヒーロー、爆風銃(バップガン)、ビブラトーンズ(近田春夫)といったバンドを経て、83年にPINKを結成。6枚のアルバムを発表、その卓抜した音楽性と演奏力で一世を風靡する。解散後、布袋寅康、氷室京介など数々のメジャー・アーティストのプロデューサー/アレンジャー/キーボーディストとして活躍するかたわら、元ルースターズの下山淳とRAELを結成。その後91年に初のソロ・アルバム『音楽王』、92年に『音楽王・2』を発表する。
こうしたメジャー・フィールドでの活動とはまた別の側面もある。93年、自らの名前を冠したレーベル<ゴッド・マウンテン>をスタートさせ、自らも含めた内外の先鋭的アーティストの作品を紹介し始めたのだ。『音楽王・2』の制作でニューヨークのミュージシャンたちとコラボレイトしたことをきっかけに、世界中のエッジなミュージシャンたちと交流を始めたホッピーは<ゴッド・マウンテン>をベースとして、いわばそのアンダーグラウンドな草の根的ネットワークを最大限に生かしながら、グローヴァルでインターナショナルな音楽活動を始めたのである。プロのミュージシャンが設立したレーベルは内外問わずいくつもあるが、<ゴッド・マウンテン>ほど内外/メジャー・インディ問わずフラットな視点で運営されるレーベルは数少ない。<ゴッド・マウンテン>からは、大友良英やレック(フリクション)とのOPTICAL-8、PUGSといったユニットをはじめ、数え切れないほどのコラボレーション盤を発表しているが、このうちPUGSは96年にメジャー・デビューし、ロラパルーザに参加するなど海外でも評価を得た。
現在ではTHE SABOTEN、戸川純バンドなどでの活動に加え、映画や舞台の音楽、eX-Girl、Dir en grey、篠原ともえ、センチメンタル・バス、小林建樹、『テレサ・テン トリビュート』の各プロデュースなどもこなしている。このエネルギッシュで驚異的な幅広さの活躍ぶりは、今後もますます勢いを増しそうな勢いだ。 (小野島 大)
12月15日に下北沢CLUB Queで行なわれた、音楽評論家・小野島大氏の生誕祭『BIG-O 60~大還暦祭~』は、彼が出会いフ…
音楽評論家の小野島大氏が還暦を迎えることを記念したライブイベント『BIG-O 60~大還暦祭~』が、同氏の誕生日である12月15…