『素晴らしき哉、先生!』涙ながらに語る小宮璃央にもらい泣き 葉山奨之のまっすぐさも

『すばかな先生』小宮璃央にもらい泣き

 いま振り返ると、学生時代の自分って承認欲求の塊だったなぁと思う。まだ自己確立できていなかったあの頃は、他人から受ける評価がすべてで、とにかく周囲に認められたくてもがいていた。”スクールカースト”なんて、大人になって世界が広がったいまでは、「しょうもなかったな」と思うことができる。でも、学校が世界のすべてだったときは、なかなかそう捉えることができなくて。「このグループから嫌われたら生きていけない」とか、「クラスのなかでいいポジションにいるために頑張らなきゃ」とか、そんなどうでもいいことを本気で考えていたような気がする。

 筆者が高校生だったときは、いまほどSNSが普及しておらず、「前略プロフィール」や「mixi」など、どちらかというと身内で楽しむものが多かった。“バズる”なんて言葉もないし、そもそもSNSが承認欲求を満たすコンテンツになっていない。そのため、令和の学生たちは安易に承認欲求が満たせるものが身近にあって大変だな……と思っていたけれど、『素晴らしき哉、先生!』(ABCテレビ・テレビ朝日系/以下『すばかな先生』)第4話を観て、その想いはより一層強くなった。

 第4話前半のテーマになっていた“承認欲求”。りお(生田絵梨花)が担任する3年C組の生徒が、“バズりたい”という気持ちからSNSに迷惑動画を投稿し、大炎上してしまう。教師陣は、その謝罪対応に追われることに。スポーツができるわけでも、勉強ができるわけでもない洞水(百瀬拓実)と琴美(星乃夢奈)は、一発逆転を狙って“SNSに賭けた”のだろう。たしかに、バズった瞬間は、フォロワーが増えたり、たくさんのコメントがついたり、クラスメイトからスター扱いされたりするかもしれない。

 でも、デジタルタトゥーという言葉があるように、一度アップした動画は消すことができない。「削除すればいいじゃん」と思う人もいるかもしれないが、スクリーンショットを撮られている可能性もある。とくに、洞水と琴美のように動画がバズってしまった場合、その確率はグッと上がってしまう。りおは、「(SNSの使い方って)学校で教えることか?」と言っていたが、ここまで生活にSNSが介入してしまっている以上、“SNSについて考える時間”を学校で設けることも、マストになってくるのかもしれないと思った。

 そして、第4話後半では元ヤクザの父を持つ光源(小宮璃央)にスポットが当たった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「リキャップ」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる