山﨑賢人と栁俊太郎、俳優として今後目指す場所は? 初共演から10年の“変化”を語り合う
2014年に放送された『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』(日本テレビ系/以下、『弱くても勝てます』)で初共演を果たして以来、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(以下、『ジョジョ』)、Netflixシリーズ『今際の国のアリス』、『アトムの童』(TBS系)とさまざまな作品で共演している山﨑賢人と栁俊太郎。大人気コミックを実写映画化した『ゴールデンカムイ』では、山﨑が主人公・杉元佐一、栁が二階堂浩平/洋平をそれぞれ演じ、過酷なアクションシーンにも挑んでいる。そんな山﨑と栁に、本作での撮影秘話や10年前からの関係性の変化について語ってもらった。
山﨑「『絶対いけるな』と思って、すぐに返事をしました」
ーー『ゴールデンカムイ』がついに公開を迎えます(※取材日は1月10日)。現在の心境を教えてください。
山﨑賢人(以下、山﨑):映画は“撮って終わり”ではなく、まずは観ていただかないと始まらないので。この作品はみなさんにどう伝わるんだろう、という気持ちです。
栁俊太郎(以下、栁):長い間撮影していた作品をようやくみなさんに届けられるので嬉しいです。どういう反応になるのかも気になりますね。でも、自信があるからこそ楽しみではあります。
ーーお二人にとっても自信作になったと。
山﨑:もう「面白い」の一言に尽きるというか。大自然の風景もしっかりと映し出されていて、北海道で撮った意味がありますし、それぞれのキャラクターたちもみんな魅力的で。
栁:正直、最初は原作や台本を読んで、期待しつつもちょっと不安があったんですよ。この壮大な世界観をどう映像にできるんだろう、と。やっぱり原作の壮大なストーリーを実写で映像化するのって、どう考えても難しいじゃないですか。それが蓋を開けてみればしっかりと迫力のあるスケールで映像になったので、出ている立場としても純粋にすごいなと思ったし、原作を読んでいた人間からしても嬉しかったです。
山﨑:僕は最初にお話をいただいたとき、めちゃくちゃワクワクしたんですよ。『キングダム』でもご一緒している松橋(真三)さんがプロデューサーだったので。「絶対いけるな」と思って、すぐに返事をしました。
ーー信頼感があったんですね。
山﨑:松橋さんは「いつか絶対に二〇三高地を描きたい」とずっと言っていて。その松橋さんのプロデューサーとしての夢を自分に託してくれた気がしたので、その思いにちゃんと応えたいなという気持ちが強かったんですよね。あと、僕は当時まだ原作を読んでいなかったので、明治時代という時代設定だったり「金塊」や「刺青の囚人」や「ヒグマ」など物語の概要を聞いただけで、めちゃくちゃ面白いなと思いました。実際に原作漫画を読んでみてもやっぱり面白くて、その中でも杉元はものすごく魅力的なキャラクターだったので、絶対にやりたいなと思いました。
ーー映画のヒグマはめちゃくちゃリアルでしたね。ビックリしました。
山﨑:すごかったですよね。現場ではヒグマの特殊造形などがあったり、あと編集段階でCGも使っていて。ヒグマの胴体の特殊造形をみんなが担いで、僕がそれにぶら下がって撮ったりもしました。みんなでいろんなアイデアを駆使しながら撮影していくのも面白かったです。
ーー栁さんは1人2役という大役を担いました。
栁:ボディダブルの方がいたので、その方と一緒に協力しながら撮影していたんですけど、最初はどっちがどっちかわからなくなっちゃって(笑)。でもやっていくうちに慣れていったので、終盤はそこまで混乱せずに済みました。
山﨑:すっごい気持ち悪かったよね(笑)。
栁: 本当に(笑)。監督とも、同じ空間に同じような人間が2人いる気持ち悪さが大事という話になったので、演じ分けをするというよりは、あまり変化をつけないで演じることを意識しました。