『トッケビ』死神役から『九尾狐伝』狐役まで 多彩なキャラクターで魅了するイ・ドンウク
エキゾチックで端正な顔立ち、184cmと長身のビジュアルから、独特な世界観をまとい、観る者を惹きつけるイ・ドンウク。1981年11月6日生まれで現在42歳となった彼は、その容姿で子どもの頃から何度もスカウトされ、最終的に1999年の高校3年生の時にモデルの選抜大会で大賞を受賞し、芸能界へ。短編ドラマ『道の外にも世界はある』に初主演し、俳優デビューを果たした。
以降も、人気俳優の登竜門といわれる『学校』シリーズや、酒造業界が舞台の恋愛模様を描いた『酒の国』などのドラマにコンスタントに出演するも、なかなかブレイクとまでいかない年月を過ごす。イ・ドンウクは、数々のドラマで助演を演じてキャリアを重ねたあと、2005年にベトナム終戦30周記念ドラマ『ハノイの花嫁』で主人公の青年医師役を演じて注目を集めることとなった。
さらにラブコメディドラマ『マイガール』で詐欺師の女性と恋に落ちる御曹司役を演じ、韓国だけでなくアジアで人気が急上昇したイ・ドンウク。同作では、財閥のホテルグループ会長である祖父が日本の大阪に残した孫娘を探しているという設定があり、日本語を話す若きイ・ドンウクらの姿も。ドラマのオンエアと同時期に公開された映画『王の男』でブレイクしたイ・ジュンギが、友人役として『マイガール』に出演しているのも見逃せないところだろう。
2006年には、イ・ドンウクが『ホテリアー』などのソン・ユナとダブル主演したサスペンスホラー映画『アラン(阿娘)』でスクリーンデビュー。ドラマ、映画、モデルと活動するなかで、2009年のドラマ『パートナー』の放送終了後、入隊した。
2011年には除隊後初の復帰作としてドラマ『女の香り』を選び、『私の名前はキム・サムスン』のキム・ソナとダブル主演。キム・ソナ演じる余命宣告をされたヒロインと、イ・ドンウク演じる人生に無気力な御曹司が織りなすラブストーリーは大いに話題となり、彼はSBS演技大賞の週末連続ドラマ部門で男性最優秀演技賞を受賞。劇中の沖縄の場面では、実際に以前日本に住んでいて日本語を流暢に話すキム・ソナが演じるイ・ヨンジェに、純粋な愛を捧げるイ・ドンウク演じるカン・ジウクの恋模様や、余命わずかで闘うヨンジェの親子、親友らとの心の交流も感動を呼んだ。何度観てもホロリとくる名作だ。