『葬送のフリーレン』フェルン×シュタルクはどんな関係に? アニオリ描写から考える

『フリーレン』フェルン×シュタルクの関係性

考えすぎ? 大切な人と並ぶ場所“噴水”が示す意味

『葬送のフリーレン』第6話「村の英雄」次回予告/毎週金曜よる11時放送

 最後に、アニメ制作陣が2人の背景に「噴水」を選んだ理由を推察して終わりたい。先にも取り上げた第6話、北側諸国へ行く方法を見いだせず困る2人が佇む場所として、制作陣は噴水を利用したのだ。

 噴水は某ネズミーリゾートの入り口や、『ローマの休日』の舞台・スペイン広場にもある設備。大切な人との待ち合わせ場所、あるいは誰かとの記念写真の撮影スポットとして、訪れた経験がある人もいるだろう。

 見るだけでもワクワクし、実際に訪れるとさらに心が高揚する……。フェルンとシュタルクの後ろに描かれた噴水は、単なるフリーレンのお供を超えた、2人の特別な関係性を演出しているのではないだろうか。

 独自の描写によって、フェルンとシュタルクの関係を原作よりも強く印象付けているTVアニメ版『葬送のフリーレン』。これまでほぼハイターとフリーレンとしか接していないフェルンは恐らく恋愛の概念すら認識しておらず、彼女に恋心があるのか、というと怪しいところだ。

 しかし、フェルンとシュタルクが、旅の仲間を上回る存在として互いを捉えているのもまた事実。着々と描かれるフリーレンの旅路に加えて、2人の今後からも目が離せない。

■放送情報
『葬送のフリーレン』
日本テレビ系「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」枠にて、毎週金曜23:00〜放送
キャスト:種﨑敦美、市ノ瀬加那、小林千晃、岡本信彦、東地宏樹、上田燿司
原作:山田鐘人、アベツカサ『葬送のフリーレン』(小学館『週刊少年サンデー』連載中)
監督:斎藤圭一郎
シリーズ構成:鈴木智尋
キャラクターデザイン・総作画監督:長澤礼子
コンセプトアート:吉岡誠子
魔物デザイン:原科大樹
アクションディレクター:岩澤亨
美術監督:高木佐和子
美術設定:杉山晋史
色彩設計:大野春恵
3DCGディレクター:廣住茂徳
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:はたしょう二
音楽:Evan Call
アニメーション制作:マッドハウス
OPテーマ:YOASOBI「勇者」
EDテーマ:milet「Anytime Anywhere」
©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会
公式サイト:https://frieren-anime.jp
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/Anime_Frieren

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