松岡茉優、『ゆりあ先生の赤い糸』で視聴者をもてあそぶ? 初共演の菅野美穂と波乱の予感

菅野美穂×松岡茉優、初共演で大波乱の予感

 菅野美穂が主演を務める10月期のテレビ朝日系木曜ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』に、松岡茉優が出演する。

 松岡は、主人公・伊沢ゆりあ(菅野美穂)の夫・吾良(田中哲司)の愛人である小山田みちる役を演じる。2人の娘を育てる母親で、何とも言えない気怠そうにも見える表情でこちらを臨むみちる役の松岡のビジュアルが既に波乱を予感させる。

松岡茉優、菅野美穂主演『ゆりあ先生の赤い糸』で田中哲司の彼女役に 白山乃愛も出演

菅野美穂が主演を務める10月期のテレビ朝日系木曜ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』に、松岡茉優と白山乃愛が出演することが発表された。 …

 ここのところ、松岡は腹の底が読めない、本音の見えない役どころを立て続けに、魅力的に演じ上げている。

 『初恋の悪魔』(日本テレビ系)では、もう1つの人格を持つ刑事・摘木星砂(松岡茉優)を好演した。スカジャンを着て乱暴でぶっきらぼうな言葉遣いながらも人の奥を見る彼女と、全く異なるものを好む何だか危うさもありながらもどこか控えめなもう1人の彼女がいて、その両極端な人格を見事に演じ分けていた。そして、それぞれが互いを想い合っていて、守り合っている、そんな不思議な愛着のようなものが感じられ、双方に抱きしめ合っているかのようなかけがえのない関係性を見せてくれた。そして、それぞれの人格が恋する小鳥(柄本佑)、鹿浜(林遣都)とのやり取りやすれ違いは、そのどちらもが嘘偽りないことがわかるからこそ切なくやるせない。

 それぞれが大切に想う存在がいて、大事な思い出を共有し合っていて、それぞれを大事に想ってくれる人もいて……そんな“幸せ”が2つの人格ではどうしても両立させられない瞬間があり、引き裂かれそうになりながらそこに佇む松岡演じる星砂に無性に惹きつけられた。

 また、現在放送中の『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系/以下『最高の教師』)では、担任をしていた生徒のうちの誰かに殺され、現在人生2周目を生きる高校教師・九条里奈役を演じている。

 元から生徒に向き合う熱血教師タイプではなかった九条が、タイムリープし生徒たちと本気で向き合いながら自身が人生1周目でやり残したことや自分の死の真相を探ろうとする。そんな突飛な設定ながらも、どこまでもクールに淡々と、ブレない覚悟を持って挑む九条の姿が説得感をもたらしている。自分に向けられる殺意を含む理不尽にとことん対峙し切ろうとする肝の座りっぷりが作品に重厚感をもたらせており、そして痛快だ。松岡の噛み締めるように発する一言一言にはローテンションながらも凄まじいエネルギーが宿るのだ。

『桐島、部活やめるってよ』から『最高の教師』へ 松岡茉優の冷厳な演技に圧倒される

松岡茉優の冷厳な演技に圧倒される。その緻密さと、冷静さと、キャラクターの持つ強さに見え隠れする“恐怖心”を表現するさまにーー。 …

 『初恋の悪魔』の星砂にせよ、『最高の教師』の九条にせよ、自分だけが特殊な事情やことの顛末を知っており、孤独を背負いながらも、それゆえの覚悟や決意の違いを滲ませながらも周囲と心を通わせていこうとする。皆と一緒にいながらも、その先を見据えていたり、決して分かち合えない恐怖心を抱えていながらも、周りを巻き込む台風の目のような存在になっていく。

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