山田涼介が“キング”にふさわしい理由 『王様に捧ぐ薬指』東郷役はファンにはたまらない!

山田涼介が“キング”にふさわしい理由

 例えば、山田涼介の演技の強みと言えば、どんな役にでも入り込んでいける柔軟な対応力にある。直近の主演ドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて』(フジテレビ系)では、エイジとB一という2つの人格をこなした山田。そこで見せた全力で泣き叫ぶ姿や、物語がクライマックスに向かっていくに連れて、ぶつけようのない憎しみ、怖気付かない怒りの表情がにじみ出ていく様子は圧巻だった。

山田涼介の狂気とかわいさが共存 『親愛なる僕へ殺意をこめて』で堪能するその演技力

フジテレビ系で放送中のドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて』で主演を務めるHey! Say! JUMPの山田涼介。今作で二重人格を演…

 演じるキャラクター属性こそ違うものの、今回のドラマでも、その柔軟さは見て取れる。第1話で東郷は「絶望的にアホだな」「俺に守られてみたい?」というような少女漫画の王子様らしい強気なセリフを言い放つのだが、それが全くと言ってもいいほど悪目立ちしていなかった。

 また、親の敷いたレールの上を歩くことにうんざりとしたような表情を見せたり、人から見えないところで鼻で笑うような顔をしたりと表情が豊かなのも東郷の魅力。さらにいえば、ハイスペでありながらも、綾華には響かない東郷の不完全さも愛くるしいポイント。一度、役を離れると良い意味で普通っぽさもある山田の人柄と、丁寧に役と向き合っているからこそ実現した普通の王様、東郷のバランス感のように感じた。

 話は少しズレるが、山田の名を広めるきっかけとなった作品の1つに、2008年放送のドラマ『スクラップ・ティーチャー〜教師再生〜』がある。同作で山田は統廃合のウワサがある中学校に、ダメ教師を再生させる目的で転校してきた、スーパー中学生の1人、高杉東一を演じた。そんな高杉の決めゼリフといえば、人を見下したような表情で言う「無様だ」を挙げる人もいるはず。当時開催されていたコンサートのMCなどで山田が「無様だ」を再現すると、黄色い歓声が上がったものだ。

 そんな決めゼリフ「無様だ」が、なんと『王様に捧ぐ薬指』の第1話で登場。一部のファンの間では「14年越し!」「既視感あると思ったら、高杉くんだ!」と話題に。

 そういう面から見ても、山田にとってはハマり役であり、ファンにはたまらない新田東郷という役どころ。キングが“クイーン”綾華とともに、どんなメリット婚生活を見せてくれるのか、第2話以降も見守りたい。

■放送情報
火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:橋本環奈、山田涼介、坂東龍汰、長尾謙杜(なにわ男子)、小林きな子、若月佑美、三浦獠太、小林涼子、田仲陽成(Go!Go!kids/ジャニーズJr.)、高橋奏琉(ジャニーズJr.)、宮崎莉里沙、塚地武雅、利重剛、りょう、松嶋菜々子
原作:『王様に捧ぐ薬指』わたなべ志穂(小学館プチコミックフラワーコミックスα)
脚本:倉光泰子、関久代
演出:坪井敏雄、泉正英、宮崎萌加
プロデューサー:橋本梓、勝野逸未
製作:TBSスパークル、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/ousama_tbs2023/
公式Twitter:@ousama_tbs
公式Instagram:@ousama_tbs

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