『THE FIRST SLAM DUNK』韓国の鑑賞者プレゼントは日本より豪華?
日本で2022年12月3日から上映されている映画『THE FIRST SLAM DUNK』。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて1990年から漫画『SLAM DUNK』の連載がスタートし、テレビアニメも放送された。安西先生の言葉「あきらめたらそこで試合終了ですよ」を「知らない人はいないのでは?」というぐらい国民的な作品だ。
『THE FIRST SLAM DUNK』はバスケのスピード感ある動きを3DCGで表し、劇場に響き渡る音楽の演出も相まって観客の心を再び掴んだ。公開から約3カ月経つが、声出しOKの応援上映や小中高生は500円で鑑賞可能な「応援学割」、赤ちゃんと一緒に観ることができる「“赤ちゃんと一緒にTHE FIRST SLAM DUNK”上映会」など、ターゲットを昔からのファンに限らず展開してきた。その効果もあってか、日本では興行収入は129億円を超え、歴代ランキングでも24位にランクインしている本作だが、実は今韓国でかなりの人気ぶりとなっている。
今年初めに上映が始まった韓国での観客動員数は400万人を超え、4月4日時点でも1位の『すずめの戸締まり』、2位の『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』に続き、3位にランクインしている。韓国でも漫画、アニメ時代から人気はあったようで、キャラクターの名前は桜木花道がカン・ベクホ、宮城リョータがソン・テソプなどで定着している。日本と同じく、自分の青春時代を思い起こす30〜40代の観客が多いとのことだ。
そのような30〜40代が繰り返し観たり、新たに若い世代がファンになったりして日本と韓国共に好調な興行収入をあげているが、その理由の一つに“入場者プレゼント”があると考えられる。日本では、公開当初から「井上監督描きおろし湘北キャラのビジュアルカード」「井上監督描きおろしA5サイズミニポスター」「安西先生タプタプステッカー」「ポストカード」「クリアファイル」「横断幕ステッカー」と観るタイミングごとにもらえるものが変わっていった。また、ポップアップストアや劇場オリジナルグッズの販売など、“限定”アイテムも多く、オタク心をくすぐるものばかりだった。