マクロな視点から日本社会を切り取る WOWOWドラマの豊かさに触れる5選
この3作がマクロな視点から日本社会を切り取るドラマだったのに対し、より個人的な悩みに寄り添って作られたドラマが『連続ドラマW 配達されたい私たち』だ。原作は一色伸幸の同名小説で、脚本も一色が担当している。物語は、鬱病を患い自殺未遂を起こした男性・澤野始(塚本高史)が、廃墟で郵便配達員が捨てたと思われる7年前の手紙を7人の人間に届けることで起こる出来事を描いており、映画で言うところのロードムービー形式となっている。
澤野が手紙を届ける相手は様々な事情を抱えており、7年前の手紙を受けとったことで過去と対峙して変化していく。その過去と向き合う姿こそが物語の見どころだが、一方でリアルなのが、鬱病で感情が動かなくなってしまった澤野の心情描写。本作には一色が経験した鬱病経験が強く反映されている。劇中で闘病体験を感動的な美談として語ってしまうことに対する批判が繰り返し語られるのだが、これは一色にしか書けない描写だろう。7通の手紙を配り終えた後、死のうと考えていた澤野がどのように変化していくのか、最後まで見届けてほしい。
この4作はどれもクオリティの高い傑作ドラマだが、物語が重厚なので、没頭して続けて観すぎるととクタクタに疲れてしまうかもしれない。そんな時は、『WOWOWオリジナルドラマ 有村架純の撮休』を気軽に観てリラックスしてほしい。
本作は、女優の有村架純が本人役を演じる架空の日常を描いたエッセイ調のドラマで、撮休(映画やドラマの撮影が急遽中止となり、お休みになること)となった1日を有村が過ごす様子が描かれている。30分1話完結となっており、バラエティは豊か。ふわふわとした緩い話が多いため、観ていて癒やされる。こういう作品もあるところが、WOWOWドラマの豊かさである。
■WOWOWオンデマンドについて
スマホやPCでも見られるWOWOWオンデマンドはBS視聴環境が整っていなくてもネット環境があれば視聴可能。
さらに、無料トライアルも実施中。
申し込み月内は料金なしで体験可能。
■配信情報
『TOKYO VICE』
WOWOWオンデマンドにて配信中(全8話)
配信ページ:https://wod.wowow.co.jp/program/171521
※7月31日(日)午前0時から、WOWOWプライム・WOWOW4Kで全8話一挙放送
スペシャルインタビュー配信中 (全7回)
配信ページ:https://wod.wowow.co.jp/program/182150
『連続ドラマW 宮部みゆき「ソロモンの偽証」』
WOWOWオンデマンドにて配信中(全8話)
配信ページ:https://wod.wowow.co.jp/program/171873
『連続ドラマW モザイクジャパン[R15+指定相当]』
WOWOWオンデマンドにて配信中(全5話)
配信ページ:https://wod.wowow.co.jp/program/M03877
『連続ドラマW 配達されたい私たち』
WOWOWオンデマンドにて配信中(全5話)
配信ページ:https://wod.wowow.co.jp/program/102763
『WOWOWオリジナルドラマ 有村架純の撮休』
WOWOWオンデマンドにて配信中(全8話)
配信ページ:https://wod.wowow.co.jp/program/116178