『ちむどんどん』はお腹が空く食事シーンが満載! 大森南朋「てぃんさぐぬ花」が沁みる

『ちむどんどん』波乱を予感させる第5話

 テーブルを囲む場で賢三は「おいしいものを大好きな人と食べると、誰でも笑顔になるからな」と子供たちに話しかける。4月15日に『あさイチ』(NHK総合)に出演していた大森南朋も話していたように、『ちむどんどん』の食事のシーンは家族の空気感、仲の良さが最も伝わってくる場面だ。そんな賢三も子供たちが寝静まった夜には、妻の優子(仲間由紀恵)と大人だけの話をする。家を建てたこと、キビ畑を買ったことで、決して家計に余裕がないこと。さらには銀行の借金も。2人は貧困に戦争とつらい時代を経験してきている。それらはスヤスヤ眠る子供たちはまだ知らない、知らなくてもいいこと。

 けれど、かつて賢三や優子もまた子供だったように、暢子や賢秀(浅川大治)、良子(土屋希乃)、歌子(布施愛織)もそれぞれの道に悩む時がくる。賢三が唄三線で弾き語りをする沖縄民謡「てぃんさぐぬ花」が持つメッセージ、そして「父や母、そのまた父や母がそうであったように、子供たちの未来には誰も予想できなかった出来事が、誰も通ったことのない道が待ち受けています」という語りからは、暢子たちの物語の幕開けを強く実感させる。

 週の終わりには「これからのちむどんどん」として、今後の予告がオンエアされた。週5回のオンエアとなった近年の朝ドラでは珍しい、かつての王道演出でもある。ラストにはハンバーガーにかぶりつく黒島結菜演じる暢子の姿が。東京に行った後の暢子を想像させる、“ちむどんどん”するワンショットだ。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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