「CREA夜ふかしマンガ大賞2026」発表! 第1位は松虫あられ『林檎の国のジョナ』に決定

「CREA夜ふかしマンガ大賞1位」発表

 文藝春秋のライフスタイル誌『CREA』は、9月7日発売の2026年秋号にて「CREA夜ふかしマンガ大賞2026」を発表し、松虫あられ『林檎の国のジョナ』(双葉社)が第1位に選ばれた。

 「CREA夜ふかしマンガ大賞」は、眠りにつく前のひとときに日中のあれこれを忘れさせ、新しい世界に連れ出してくれる力のある作品を称える賞として2022年秋に誕生し、今回で第5回を迎えた。2025年8月から2026年7月に単行本の新刊が発売された作品(合計5巻以内)、もしくは雑誌などに最新話が発表された作品が選出対象となる。

 今回は特別選考委員として、フリーアナウンサー・俳優の宇垣美里、漫画家のつづ井、お笑い芸人・ニッチェの江上敬子と近藤くみこの3組4名を迎え、事前推薦と選考座談会を経て編集部とともにベスト10を選出した。

 第1位に選ばれた『林檎の国のジョナ』は、アパレルショップで働く25歳の加藤アリス(通称・ジョナ)が主人公。太めな体型を職場の先輩や母親に突かれ、それを気にする自分を嫌悪する日々を送っていたが、青森に住む祖母から送られた箱いっぱいの林檎に心を動かされ、祖母のもとに身を寄せることに。祖母の家に住む林檎農家の青年・正市との出会い、教員という職を通じて、新たな気付きが訪れていく。母娘の関係、ルッキズム、特別支援教育など難しく重いテーマをはらみながら、自分の居場所を懸命に探すジョナのひたむきな姿に、選考座談会で共感の声が多く集まったという。

 作者の松虫あられは、2013年に徳間書店「COMICリュウ」でデビュー。『鬼娘恋愛禁止令』(全2巻)、noteで自主制作漫画『自転車屋さん家の高橋くん』を発表後、トーチwebで『自転車屋さんの高橋くん』の連載を開始した。『林檎の国のジョナ』は双葉社のwebアクションで連載中。

 第2位以下には、第1回「CREA夜ふかしマンガ大賞」で第1位に輝いた『まじめな会社員』の作者・冬野梅子による『復讐が足りない』、今年手塚治虫文化賞短編賞を受賞したかわじろうの『あたらしいともだち かわじろう短編集』、異世界を舞台にしたスローライフ描写が話題の西村隆作画・大橋ユウ原作『ドラゴンの胃でおやすみ』などがランクインした。

■特別選考委員コメント

宇垣美里
いつでもまっすぐなジョナを応援したくなります

江上敬子(ニッチェ)
偏見を持つ人たちの描き方がリアルで、考えさせられる作品

つづ井
多数派の「普通」からあぶれがちな人にやさしい目線を注ぎつつ、勇気を与えてくれます

■松虫あられ 受賞コメント
これまで大賞をいただくという経験が多くなかったので、シンプルに“嬉しい”という気持ちです。この作品は、『満たされなさとどう向き合えばよいか』をテーマに描きはじめました。共感しやすいエピソードが多いというお声をいただきますが、その共感だけにとどまらず、自分が共感できない人やものに対する考え方を、一度立ち止まって考え直すきっかけになれば幸いです。津軽弁が分からないという感想もいただくのですが、全部は分からなくても、雰囲気で楽しんでほしいと思っています

■「CREA夜ふかしマンガ大賞2026」ベスト10
1位『林檎の国のジョナ』松虫あられ/双葉社
2位『復讐が足りない』冬野梅子/講談社
3位『あたらしいともだち かわじろう短編集』かわじろう/マガジンハウス
4位『ドラゴンの胃でおやすみ』西村隆・大橋ユウ/講談社
5位『ふたりバス』豊林サカネ/小学館
6位『鶴子はまだ四十五だから!』邑咲奇/小学館
7位『ウシミツガオ』板垣巴留/秋田書店
8位『友達だった人 絹田みや作品集』絹田みや/光文社
9位『かみちゃんがいればマル』古田青葉/KADOKAWA
10位『君にかわいいと叫びたい』ハッピーゼリーポンチ/KADOKAWA

写真=平松市聖
(C)松虫あられ

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