正体不明の生成AIが引き起こす原発テロ危機! 石川智健の長編小説『ストーリーランド』刊行

石川智健『ストーリーランド』刊行

 石川智健による書き下ろし長編小説『ストーリーランド』(徳間書店)が、8月28日に刊行された。

 本作は、ネット上に突如出現した正体不明の生成AI「アニマ(anima)」を巡るインテリジェンスミステリー。開発者も運営者も不明で、規制のかかっていない「アニマ」はどんな質問にも答えるとして瞬く間に普及し、心酔した人間たちが前代未聞の凶行に踏み切る。物語では、原発内に仕掛けられた爆弾によるテロという未曽有の危機に直面した日本の姿が描かれる。

 同時発売の電子書籍版には、特典として石川による原発警備員の前日譚を描いた書き下ろしショートストーリーが収録される。

 著者の石川智健は1985年神奈川県生まれ。2012年に『グレイメン』でデビューし、『エレガンス』で第8回細谷正充賞を受賞、「このミステリーがすごい!2026年版 国内編」第8位にランクインした。他の著書に『エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守』『ため息に溺れる』『ゾンビ3.0』などがある。

■推薦コメント

山中真理(ジュンク堂書店滋賀草津店)
これは今後起こるかもしれない、人類の破滅、もうすでに始まっているかもしれない人間の感情、行動の破壊への警鐘を鳴らしている。今見ているもの、読んでいるものは、不当な情報操作がされているかもしれない。AIが人間の心を扇動する世界、恐ろしくて全否定したい。

塚田亜紀子(有隣堂ららぽーと海老名店)
もはや生成AIを見ない日常はない世界となっている。誰でも頼れるものは悪用されてしまう可能性があるのもわかっている。その事を国家事案レベルで、恐怖感を味わった作品。すぐそこまで来ている様にも思います。

豊永大(紀伊國屋書店グランフロント大阪店)
AIの可能性と危うさの両方をかなり鮮烈に描きつつ、人はAIとどう向き合うべきかだけじゃなくて、知性を持つ存在が先頭に立つことの意味や責任についても深く考えさせられました。終始ピリッとした緊張感がある中でも、世界を変えられるかもしれないっていう高揚感があって、この物語がどんな結末を迎えるのか最後まで見届けたくなる、読み応えのある作品でした。

水本伸一(フタバ図書広報課)
誰が提供しているのか不明だが、一切規制がされていない高性能AIが世界中に無料で提供。悪事に利用する者が現れ、世界中が混乱、日本でもテロが発生し…。AIがもたらす近未来への怖さと面白さのダブルでゾクゾクしました。

藤井亜希(紀伊國屋書店相模女子大学ブックセンター)
AIを作成する側と利用する側の別の視点が、どう絡んでいくのかと思っていましたが、重なった瞬間からの緊迫感といったら! 手に汗握らずにはいられませんでした。元々その存在に脅威を感じていましたが、さらにAIと人間の関係が作り出す闇を見た気がします。

H(ブックスジュピター)
明日から何も信じられなくなりそうだ。大げさではなく、本当にそんな日常へ突入してしまうのではないか。そう思うと恐怖が込み上げてくる。 頭の中にこびりついて離れない、あまりにも衝撃的な物語だった。

松村智子(ジュンク堂書店イオンモール旭川駅前店)
現代社会への危機感が切実に迫ってくるその一方で、登場する美波と交渉人の村井が気持ちの良い活躍をして、未来に希望が持てるラストに繋がるのがとても良かったです。著者の描く女性はいつも格好いいと今回も思いました。

■書誌情報
『ストーリーランド』
著者:石川智健
価格:2,200円(税込)
発売日:8月28日
出版社:徳間書店

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「新作」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる