【漫画】娘が体調不良、風邪だと診断されたけど実は……感染症の怖さと命の尊さを描くエッセイに涙

【漫画】娘が体調不良、本当に風邪?

 感染症の怖さを、実体験を通して伝えたい――。そんな思いから生まれた漫画『0歳の娘が肺炎で11日間ICUに入った話』がXに投稿された。子供を持つ人もそうでない人も身につまされるコミックエッセイを手がけた作者の織田博子さん(@OdaHirokoIllust)に、制作の背景を聞いた。(望月悠木)

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『0歳の娘が肺炎で11日間ICUに入った話』(織田博子)

時代とともに反響にも変化が

――『0歳の娘が肺炎で11日間ICUに入った話』を制作した経緯を教えてください。

織田:これは2019年夏の体験談なんです。当時は「明日、もう娘はこの世にいないかも」という状況で、今を見つめ続けるのが辛く、幽体離脱した自分がその時を見ているような感覚がありました。そして、娘の退院後、「この経験をマンガにしよう」と思ったけど、娘が酸素マスクをつけている絵を描こうとして「辛くて描けないな」となりました。

――精神的に制作するのが大変そうですよね…。

織田:はい。ただ、1年ほど経ち、新型コロナウイルスが感染拡大を見せ、そこで「感染症の怖さを伝えたい」という思いから一気に描き上げました。

――「お見舞いの途中でゴマを買いに行く」など、出来事や心境が事細かに描かれていました。本作のプロットはどのように組み立てたのですか?

織田:コミックエッセイを作る時はいつもそうなのですが、体験している時には「このことをマンガに描こう」とは考えていません。時間が経って、その時に印象に残っていたことを書き出し、構成しています。SNSで紹介した際も「季節を忘れる感じ、すごくわかる」「電話が怖かったことを思い出した」などの感想をいただき嬉しかったです。

――娘さんの状況にハラハラしながらも、スラスラとページをめくれる読みやすい内容でしたね。

織田:体験をマンガに描く時は、起こったことを時系列に並べていくのではなく、読んでくださる人に伝わりやすいように構成しています。デビュー作の編集者さんが「コミックエッセイは、読者さんが追体験できるように作る」と教えてくださったことを大切にしています。

――可愛らしいタッチではありましたが、娘さんがマスクをしているカットには胸が締め付けられました。作画面で意識したことは?

織田:私のキャラクターはゆるめなので、背景はリアルに描くように心がけています。また、後半で回復した時の明るいシーンを印象的にするために、前半は暗く、冷たい色を使っています。

――本作にはさまざまな反応がありましたね。

織田:2020年から、RSウイルスの流行期である夏に投稿しています。発表時は「私の子どももなった(今なっている)」というコメントが多く、「みなさん辛い思いをされているんだ」と感じました。

――2020年から投稿しているとのことですが、反応には年々変化などはあるのでしょうか?

織田:2024年に妊娠期に接種できるワクチンが自費で打てるようになり、「高いけど、このマンガを読んで打つ決意をした」というコメントが増えました。2026年には公費になり、「打った方が良いのかな?」「妊娠中に、このマンガを読んで打つことを決めた。妊婦さんに読んでほしくてシェアしました」とコメントをいただきました。「ワクチンがなかった昔は、大変だったんだね」と言われる未来を夢見ていた2020年から、空気がだいぶ変わってきたな、と感じています。

――今後、どのように漫画制作を展開していく予定ですか?

織田:2025年に出版した『世界の子育て くらべてみたら、心がふわっとラクになった』(WAVE出版)の続刊を制作しています。ウェブの記事などでもマンガを発表していますので、見かけたらぜひ読んでいただけたら嬉しいです。皆さんも、皆さんのご家族も、ご自愛ください。


◾️織田博子
マンガ家、料理研究家。著作に『世界家庭料理の旅』『女一匹シベリア鉄道の旅』『世界の子育て くらべてみたら、心がふわっとラクになった』など多数(累計3万5千部)。産経新聞連載「世界の食卓Trip」を執筆し、各国の文化や暮らしを子細に描く。

料理イベント「世界家庭料理の旅」を主催し、料理を通じた異文化交流を展開。開催した国の料理は40カ国、125回以上のイベントを開催。地域密着コミュニティーペーパー「こまごめ通信」は85号以上続けている。

さらに、アフリカ最大のポップカルチャーイベント「Comic Con Africa」での講演や、ブルガリアでの個展開催など、国際的に活動の場を広げている。
合同会社しろいぶた 代表社員
食品衛生責任者 修了

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