【アニメ化決定!】『マリッジトキシン』の面白さとは? 能力バトル×ラブコメの化学反応に注目

『怪獣8号』や『ダンダダン』など、次々と大ヒット作が生まれている「ジャンプ+」。その連載陣のなかでもひときわ異彩を放つ作品『マリッジトキシン』がアニメ化されることが決定し、大きな話題を呼んでいる。
同作の主人公・下呂ヒカルは、毒による暗殺を得意とする「毒使い」の一族に生まれた殺し屋。仕事に関しては凄腕だが、女性には奥手で恋愛をしたこともなく、結婚は自分には無縁のことだと思っていた。
しかし妹が“一族を存続させるため”という理由で望まぬ結婚をさせられそうになっていることを知り、代わりに自分が結婚することを決意。そこで仕事のターゲットとして出会った結婚詐欺師・城崎メイに、「俺の結婚を手伝ってくれ」と依頼を行うのだった。こうして下呂は城崎に女心を掴むためのレクチャーを受けつつ、殺し屋としてさまざまな女性の依頼を受けるという形で、一風変わった“婚活”を行っていく。
その物語はダイナミックな戦闘と、ドタバタ展開のラブコメディが絶妙なバランスで融合しており、「ジャンプ+」らしい実験的な魅力を放つ作品に仕上がっている。
とくに大きな見どころが、異能力を駆使したバトルの描写だ。さまざまな種類の毒を使いこなす下呂を筆頭として、作中には奇妙な“使い手”たちが登場。音波を操る「音使い」に水を操る「水使い」、さらにはハムスターたちを手なずけて自由自在に操る「ハムスター使い」まで、バラエティ豊かな能力者たちが揃っている。
なおアニメ版の制作を手がけるのは、『僕のヒーローアカデミア』や『モブサイコ100』などの人気作で知られるボンズの制作部門が分離した「ボンズフィルム」。アクションシーンを得意としているため、『マリッジトキシン』にはうってつけのアニメスタジオだろう。
腕利きのアニメーターたちが、同作のスピード感あふれる戦闘描写や「毒」という一風変わった能力をどう表現するのか、期待したいところだ。
声優の演技にも注目! 個性豊かなヒロインたち
その一方で、ハーレムラブコメ的な側面も『マリッジトキシン』の大きな魅力だ。男勝りな性格をした正義の泥棒・姫川杏子、気弱で引っ込み思案な女子大生社長・嬉野シオリなど、個性豊かなヒロインが次から次へと物語に絡んでくる。
そして下呂は婚活のため、新しいヒロインに出会うたびに全身全霊を尽くして距離を縮めようとする。そのやり方はどこまでも不器用だが、だからこそ正直な心と心のぶつかり合いとなり、ロマンチックなドラマが繰り広げられていく。
当然アニメ版ではそれぞれのヒロインに声が当てられるので、よりキャラクターの個性が際立ち、ラブコメとしての破壊力が高くなるのではないだろうか。
なお、恋愛の指南役・城崎との関係性もファンのあいだでは人気が高い模様。相棒のような独特の距離感で、ほかのヒロインとは異なる質感が生まれている。実は城崎には重大な秘密が隠されているのだが、それにもかかわらずメインヒロインに推す声が根強く存在するほどだ。
アニメ版では城崎の声を、『ダンダダン』の綾瀬桃役や『リコリス・リコイル』の井ノ上たきな役で知られる若山詩音が担当。ティザーPVではその演技の一部が披露されており、すでに大きな反響を呼んでいる。
能力バトル×ラブコメという異色のモチーフを、圧倒的な作画と構成力でまとめ上げている『マリッジトキシン』。その独特の作風がいかにしてアニメとして表現されるのか、期待を込めて見守りたい。






















