雨穴・最新作『変な地図』発売 「図版」や「絵」を使ってナゾを解く“マップ・ミステリー”

雨穴・最新作『変な地図』発売

 雨穴の最新作『変な地図』が10月31日(金)に双葉社より発売される。

 雨穴の最新作『変な地図』の主人公は雨穴作品に欠かせない人気キャラクター・栗原さん。不可解な死を遂げた栗原の祖母が遺したのは、“7体の妖怪”や“妖怪を見つめる女性”、“お堂”などが描かれた一枚の「古地図」だった。本作には、この「古地図」をはじめ、物語の舞台となる街の「全景地図」など、雨穴が自ら制作した合計247点もの「地図」や「図版」が収録されている。

 雨穴作品の最大の魅力は、「図版」や「絵」が物語とつながり合いながら、ナゾを解く手がかりになっている、世界でも他に類を見ない「マンガ小説的作風」にある。過去作すべてで、雨穴自身が制作した図版が多く収録されている。今作ではその特徴をさらに進化させ、今まで誰も見たことがない「小説」と247点以上の「地図」や「図版」で読み解く新感覚の“マップ・ミステリー”を実現。子どもや10代、20代など本を読み慣れない層でも、パズルのように楽しめる作品となっている。

 雨穴が「自身の最高傑作」と語った前々作『変な絵』は、日本国内のみならず世界35の国と地域で翻訳が決定。子どもや女性などにも強く支持され、累計200万部を突破する世界的ミリオンセラーとなっている。

 その理由について、雨穴はこう語っている。「一般的な小説は文字ばかりで、マンガやスマホゲームに慣れ親しんだ若者たちは、それを見て“文字を読むのは難しい!”と感じてしまう。だから、読みやすいように、複雑なトリックやストーリーを説明するために、図や絵を使っています」

 これまで“小説×動画”“小説×音楽”と、物語表現の新たな可能性を切り拓いてきた雨穴。今作『変な地図』では、ついに“小説×地図”という初のテーマに挑戦している。一見、難解に思える「地図」という題材だが、作中では“作品舞台の地形”や“トンネル内部の構造”までをわかりやすく図解。雨穴作品史上最多となる247点もの図版を駆使することで、小説を読み慣れない人でも気軽に作品の謎を解き進められる内容となっている。

 『変な家』『変な絵』が日本だけでなく世界中で700万部を超える大ヒットを記録した、ミリオンセラー作家・雨穴。本人は本作を「自身最大のヒット作『変な家』を超える“リベンジとなる長編小説”」と語った。

あらすじ

10年前……青年・栗原は就職活動がうまくいかず悶々とした日々を過ごしていた。そんな中、とある建築事務所の二次面接に挑むことになる。宿題として与えられた質問は「なぜ建築を学ぼうと思ったか」。栗原は困った。彼が建築に興味を持ったのは、亡き母の影響だ。ところが彼には「母の話をすると、呼吸ができなくなる」という謎の発作があった。
答えなければ内定はない。人生の岐路に立たされ、栗原は苦悩する。そんな折、奇妙な事実を知る。彼が生まれる前年、祖母・知嘉子が一枚の古地図を握りしめたまま不可解な死を遂げたのだという。母は最期まで、知嘉子の死の理由と古地図の謎を追い続けていた。が、未完成の調査記録を遺してこの世を去った。
「母の無念を晴らせば、何かが変わるかもしれない」
……栗原は真相を見つけるべく、遥か遠くの地へ旅立つ。
そこで待ち受けていたのは、海沿いの廃集落、不可解な人身事故、因縁に満ちたトンネル、そして古地図に秘められた悲しき事実だった――。
祖母はなぜ死んだのか?古地図に描かれた「7体の妖怪」の正体は?そして、栗原の「発作」の原因とは?ホラー、謎解き、サスペンス、歴史、恋愛!?……あらゆる要素を詰め込んだ「変なシリーズ」の集大成!!あなたは、この古地図の「謎」が解けますかーー?

■書誌情報
『変な地図』
著者:雨穴
価格:1,760円(税込)
発売日:2025年10月31日(金)
出版社:双葉社

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