【漫画】出没するのは不審者ではなく熊? 北海道民大共感のエッセイ『北海道あるある日記帳』

「なちぼぅ★さんには北海道があるじゃない」
――なぜ『北海道あるある日記帳』を制作したのですか?
なちぼぅ★:「SNSで発信したいけど、特技もなく、何を発信したらいいかわからない……」と、ごく普通の凡人である私は発信内容について迷子になっていた時期がありました。そんな折、2023年に漫画家やクリエイティブな活動をされている人が集まる「あんマンサロン」に入り、オーナーのあんじゅ先生に「なちぼぅ★さんには北海道があるじゃないですか! 北海道の暮らしを見てみたい人はたくさんいますよ!」と言っていただき、本作を描くことを決めました。
――本作のいずれのエピソードも、なちぼぅ★さんの実体験でしょうか?
なちぼぅ★:すべて体験がベースとなっています。また、本州に住む仲間から情報収集して漫画にしたエピソードもあります。「これって北海道あるあるかな?」と疑問に思ったことは、SNSで質問したり、仲間に聞いたりして意見を参考にしました。
――採用したエピソードはどのような基準で選定したのですか?
なちぼぅ★:今回漫画化したエピソードは、すべて私自身の暮らしの中から生まれています。方言ネタが多かったですが、本州の人と話すと全く通じなくて「こんなに便利で親しみやすい言葉なのに、知られていなくてもったいない!」という思いで選びました。
――泣く泣くボツにしたエピソードもありそうですが。
なちぼぅ★:「ボツ」というよりは、出番を待っているラフの控え選手がいて、「どうやって伝えようかな」と構想中のエピソードがたくさんあります。たとえば、「今日見た動物でしりとりができそう」というネタです。北海道では外出すると本当に1日でいろんな動物に出会うので、振り返ってみると「キツネ→ネコ→子ジカ→カラス」みたいにしりとりが成立するんです。(笑)
北海道の「不便だからこそ生まれる豊かさ」
――本作は4コマで描かれていますが、4コマのメリット・デメリットを教えてください。
なちぼぅ★:まず一番のメリットは「誰でも気軽にすぐ読めること」です。ちょっとした時間にパッと読め、「初めて私の作品を読む人にも読みやすい」というのは大きな魅力だと思います。一方、デメリットは情報量が限られることです。1コマにどれだけの情報を込めるかは毎回調整が必要で、セリフが多くなりすぎないよう特に気をつけています。
――作中、虫が蒸しパンに変更されていましたが、なぜ蒸しパンを選んだのですか?
なちぼぅ★:私は虫を描くのが苦手で、他にも虫が苦手な読者さんに悲鳴をあげてほしくなかったことも大きいです。とはいえ、虫が出てくるこの4コマも楽しんでほしく、「どうにか虫を描かずに虫を表現するにはどうしたら良いか」と考えた結果、ぬくもりのあるおやつ“蒸しパン”が浮かびました。「蒸しパン」なら誰でも安心して見てもらえるし、苦手な人も怖がらないだろうと考えました。
――ちなみに、その虫のリアルなビジュアルは?
なちぼぅ★:あまりに早すぎて残像しか捉えられませんでしたが、銀蠅やアブ、小さいコバエのような虫が空中戦をしているように飛んでいました。ものすごい素早さで広大な景色の中を飛び回るので、道外の人が出くわしたら羽音の合奏とすばやさに驚くかもしれません。「虫嫌いな人にはおそらく耐えられないだろうな」と思います。
――改めて、なちぼぅ★さんが考える北海道の魅力を教えてください。
なちぼぅ★:「美味しい食べ物に壮大な景色」は皆さんご存知かと思います。ただ、私が本当に伝えたい魅力は、その奥にある「不便だからこそ生まれる豊かさ」「ここで出会う人たちの温かさ」だと思っています。冬は氷点下の厳しい日が続いて、公共交通も都会ほど便利ではありません。だからこそ、助け合いの心を持っていて、小さなことにも感謝する温かい人が多いです。そんな日常の中にあるほっこりとしたぬくもりが、北海道の一番の魅力だと思っています。
――今後の漫画制作はどのように進めていく予定ですか?
なちぼぅ★:これからも、読んでくれた人の日常にほんの少し「クスッ」と笑える瞬間と「ほっこり」する温かさをお届けするのが、私の変わらぬ目標です。そして、『北海道あるある日記帳』の書籍化です。「北海道の観光案内所や移住相談窓口、カフェにちょこんと置いてもらえるようになったら良いな」と想像しています。
また、「難しいことを漫画でわかりやすく伝えること」が私の使命だと思っており、だからこそご依頼をいただいた仕事もあります。この経験を生かして、商品PRやサービス紹介、教育関連など、「漫画で伝えたい!」という人がいれば、ぜひお声がけください。「見た目は可愛く、中身はしっかり、余韻はほっこり」をモットーに、心を込めて描かせていただきます。
©2025 なちぼぅ★
■プロフィール
なちぼぅ★(Nachibou)|北海道(道東)在住の漫画家・イラストレーター
北海道(道東)の自然と温泉の出る町で暮らすフリーランスの漫画家。
人生に迷っていたとき、ふと訪れた摩周湖の静かな青に心を動かされ、「子どもの頃の夢だった“漫画家になること”を、もう一度目指そう」と決意。
税金や妊娠・出産、地方での暮らしなど、少し難しく感じるテーマも、優しくわかりやすく届けることを大切にしている。
X(旧Twitter)とInstagramで定期更新中の『北海道あるある日記帳』では、道民の日常や季節の行事、動物との暮らしをユーモラスに4コマで描き、「北海道っていいな」と感じてもらえる作品づくりを目指している。
最近のマイブームは抹茶と和菓子とカマンベールチーズ。これからも、読む人の心にそっと寄り添うような、ぬくもりある漫画を描き続けていく。
■宣伝情報
【漫画制作】
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■最新の活動はこちら
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■今後の活動予定
2025年9月7日(日)東京ビッグサイトで行われる「COMITIA153」に参加
2025年9月27-28日(土・日) 北海道川湯温泉で行われる「ゆる展」に出展
2026年1月~2月 北海道弟子屈町道の駅摩周温泉にて「弟子屈の魅力展2(仮)」出展
























