『いまだ成らず 羽生善治の譜』が第37回「将棋ペンクラブ大賞」受賞

鈴木忠平『いまだ成らず 羽生善治の譜』(文藝春秋)が第37回「将棋ペンクラブ大賞」(文芸部門)を受賞した。
「将棋ペンクラブ大賞」は、年間を通して発表された将棋観戦記、随筆、将棋に関する著作物、記事などの中から優れた作品に贈られる賞。『いまだ成らず 羽生善治の譜』は、将棋界のレジェンド中のレジェンドである羽生善治九段の棋士人生を、藤井聡太七冠らトップ棋士たちとの闘いを通じて描いた傑作長編ノンフィクションとなっている。
著者の鈴木忠平は『嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたか』で2022年の「大宅壮一ノンフィクション賞」「講談社 本田靖春ノンフィクション賞」「新潮ドキュメント賞」のノンフィクション3冠を達成しており、また新たな受賞となった。
■鈴木忠平の受賞コメント
この度、「いまだ成らず 羽生善治の譜」を将棋ペンクラブ大賞・文芸部門に選んでいただきまして、たいへん光栄に存じます。
どれだけタイトルを積み重ねたレジェンドでも、目の前の一局に敗れれば、「負けました」と自ら頭を下げなければならない。そうしなければ、次の一局に進めない。敗北の痛みを、逃げ場なく自分ひとりで負うしかない棋士の世界は、数ある勝負事の中でも抜きん出て過酷だと思います。それゆえの美しさを何とか表現できないかと取材を始めました。少年時代に将棋を指して遊んだ程度の知識しかない私が、曲がりなりにも一つの作品を世に出せたのは、将棋界関係者や棋士の方々のご協力があればこそでした。本書に携わっていただいた全ての人に、あらためて御礼申し上げます。
鈴木忠平
■書誌情報
『いまだ成らず 羽生善治の譜』
著者:鈴木忠平
価格:2,310円(税込)
発売日:2024年5月27日
出版社:文藝春秋






















