2025年第1四半期のアプリ収益「LINEマンガ」が1位に その魅力は“利便性”と“オリジナル作品”の充実

ウェブとアプリのデータ分析を行う「Sensor Tower」が4月15日、日本における2025年第1四半期のモバイルアプリ市場に関するランキングを発表。ジャンルを問わない総合的な収益で、人気コミックアプリ「LINEマンガ」が初の1位となった。3位の「Pokémon TCG Pocket」、4位の「モンスターストライク」など高収益を上げてきた人気モバイルゲームを抑えて、2位には「ピッコマ」がランクイン。余暇を楽しむエンタメジャンルとして、電子コミックの盛り上がりがデータとして示された格好だ。
「LINEマンガ」を実際に利用してみると、マンガ好きが時間を楽しくつぶすのにうってつけのアプリだ。今回は「収益」で注目を集めているが、多くの無料話が設定され、時間に応じて全話読むことができる連載作品も膨大にある。
また、2024年12月末時点で国内の月間アクティブユーザーが9700万人に及んでいるコミュニケーションアプリ「LINE」との連携による利便性や親しみやすさも、多くのユーザーに愛されている要因だろう。「LINEマンガ」は2024年8月には、国内アプリ累計ダウンロード数が5000万を突破したことが発表されている。
もちろん「ジャンプ」や「マガジン」の人気作も読むことができるが、LINEマンガの強みは、現在のトレンドになっている縦スクロール&フルカラーのwebtoonを中心とするオリジナル作品の充実だ。『入学傭兵』や『喧嘩独学』、『女神降臨』や『再婚承認を要求します』などwebtoon業界を牽引する韓国発の人気作とともに、アニメ化&アニメ映画化を果たし、海外でも人気を高めている青春ドラマ『先輩はおとこのこ』や、2024年6月に米WEBTOON内の月間販売金額2位を達成した『かたわれ令嬢が男装する理由』など国内からもグローバルヒットにつながる作品が数多く登場。次のヒット作を探して、新連載を欠かさずにチェックしているファンも多いはずだ。
電子コミック市場は拡大を続けているが、従来の横読み/コマ割りのマンガは、スマートフォンではその魅力を十全に味わえない部分もある。その点、縦型の画面で読むことに最適化され、視認性の高いフルカラーでアニメーションのように楽しめるwebtoonは、隙間時間に手元で気軽に楽しめる新たな楽しみとして定着しつつある状況だ。「従来のマンガに取って代わるもの」ではなく「現代の生活スタイルに合った新たな表現」であり、今後も拡大を続けるだろう。同時に、国内外でその市場を牽引するLINEマンガへの注目度もさらに上がっていきそうだ。