『暮しの手帖』77年目のリニューアル 新編集長に島﨑奈央が就任 表紙や誌面のデザインを一新

暮しの手帖

 暮しの手帖社は、創刊77年目を迎えた雑誌『暮しの手帖』を、5世紀35号よりリニューアルすることを発表した。2025年3月25日発売の最新号より、新たに編集長に就任した島﨑奈央氏が舵を取る。

 『暮しの手帖』は、創業者の大橋鎭子が「戦争が終わったら、女の人をしあわせにする雑誌をつくりたい」との想いから、初代編集長の花森安治とともに創刊した生活総合誌。読者の多くは40代から60代の女性であり、長年にわたり暮らしに寄り添い続けてきた。しかし、新たな時代を迎えるにあたり、性別や年齢を超えて「暮らしを愛すること」でつながる雑誌でありたいという思いから、表紙や誌面デザインを一新。より幅広い読者の手に取ってもらえる誌面へと生まれ変わった。

 今回のリニューアル号では、多彩な特集が掲載される。人気餃子店「吉春」に学ぶ餃子作りのコツを紹介する「吉春さんの餃子がたべたい」、10分間で手軽に作れるひとりごはんを提案する「10分間でひとりごはん」、春野菜と魚介や肉を組み合わせた「春を楽しむボリュームサラダ」など、料理記事が充実。さらに、本物と見まごうほどの「花と木の実のコサージュ」の作り方を紹介する手芸記事や、日常の会話を気楽に楽しむためのヒントを探る「楽しく、気楽に、自分らしく 会話のヒント」など、生活を豊かにする企画が満載となっている。

 読み物としては、骨髄バンクの設立に奔走した女性の物語を描く「骨髄バンクと、あるお母さんのはなし」を掲載。社会全体に関わるテーマをより充実させていくことも、今後の編集方針のひとつだ。

 また、新連載も続々とスタート。市井の人々の「ハレの日」の装いを紹介する「ハレの衣(い)」、こだわりの住まいを訪ねる「住まいをたずねて」、映画監督・周防正行が趣味について語る「『趣味』の履歴書」、介護について考える「介護を飛び越える」、異国の日常を切り取る「ベルリンからの便り」、料理人・稲田俊輔が旬の食材を使って一汁三菜を整える「新おそうざい十二カ月」など、暮らしをより豊かにする企画が並ぶ。

 編集長に就任した島﨑奈央は、「『暮しの手帖』は、性別や年齢ではなく、『暮らしを愛すること』でつながる雑誌。読者の皆さんがどのように感じてくださるか、ドキドキしながらお届けします」とコメントを寄せている。

 『暮しの手帖』5世紀35号は、2025年3月25日(火)に発売。定価は税込1,100円で、全国の書店およびオンラインストアにて購入可能。今後の展開にも注目したい。

書誌情報

『暮しの手帖』第5世紀35号 2025年4-5月号
発売日:2025年3月25日(火)
定価:1100円(税込)
A4変型判 / 本文184頁
発行:暮しの手帖社
編集人:島﨑奈央

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