『この世界の片隅に』こうの史代展、5月2日から金沢21世紀美術館で開催 トークショーやライブペインティングも予定

漫画家・こうの史代の展覧会が、2025年5月2日(金)から5月25日(日)まで金沢21世紀美術館で開催される。
こうの史代は1968年広島市生まれの漫画家。広島大学理学部中退、放送大学教養学部卒。1995年、「街角花だより」の連載で漫画家デビュー。インコとの日常を描く4コマ漫画「ぴっぴら帳(ノート)」で人気を博す。原爆の被害とその後に続く“終わっていない”日々を真摯に紡いだ「夕凪の街 桜の国」を発表し、話題に。同作で第9回手塚治虫文化賞新生賞、第8回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞、映画化やドラマ化もされた。広島の軍都・呉の戦災を描く「この世界の片隅に」は、戦前から戦後まで、個人の時間を奪う戦争の惨禍のすべてを、日常の低い視点から力強く描いた。本作は第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞、またアニメーション映画(片渕須直監督)がロングラン大ヒットを記録。こうのにとっても集大成的な作品となった。
本展は、こうの史代の画業を網羅する初の大規模原画展。漫画原画500枚以上に加え、カラーイラスト、挿絵原画、絵本原画、資料なども多数展示される。映画もヒットした『この世界の片隅に』や『夕凪の街 桜の国』等の代表作をはじめ、デビュー作から近年の作品まで、こうの氏の独自の漫画表現の軌跡をたどる。また、デビュー前の貴重な原稿や高校時代に制作した作品も特別展示。こうの氏の創作の過程や、個性的な筆致を間近で体感できる展示となっている。
監修者・福永信は「こうの史代氏の漫画は、どの作品も一貫して愛らしいタッチの中に力強さと柔軟さを持ち、読者を魅了し続けています。本展では、その歩みをじっくりと辿ることができます。」とコメントしている。関連イベントとしてこうの史代によるトークショーやライブペインティング、アニメ映画『この世界の片隅に』特別上映など企画が予定されている。
また新刊として、短編集『ヒジヤマさん 星の音 森のうた こうの史代短編集』と『空色心経(そらいろしんぎょう)』の発売を予定している。
■ 開催概要
会期:2025年5月2日(金)~5月25日(日)※会期中無休
開催時間:10:00~18:00(入場は閉場の30分前まで/最終日は15:00閉場)
会場:金沢21世紀美術館 市民ギャラリーB






















