犬は人類最良の心の友? 大英図書館の装飾写本『中世イヌのくらし 装飾写本でたどる』1月10日発売

犬は人類最良の友?大英図書館の装飾写本

 中世のイヌの名前や食事、病気の治療法など生活の様子や、文献に残されていた忠犬伝説など、中世のイヌにまつわる物語を紹介する著書『中世イヌのくらし 装飾写本でたどる』 (美術出版社)を2025年1月10日(金)に発売される。

 本書は昨年発売し、個性的なイラストとニッチな逸話で話題となり重版した、『中世ネコのくらし 装飾写本でたどる』に続く装飾写本シリーズ第2弾。The British Libraryから刊行した、キャスリーン・ウォーカー=ミークル著『DOGS in Medieval Manuscripts』の日本語翻訳版だ。

 愛すべき友であり、忠実な仲間であるイヌは、その昔から人とともにくらし、友として、仕事のパートナーとして、現在に至るまで親密な関係を築いてきた。そんなイヌたちは、美しい中世の装飾写本にも様々な姿で登場する。本書は大英図書館の装飾写本コレクションから、装飾写本に描かれた個性的なイヌの絵を集めている。拡大図を多く掲載し、ページの余白に小さく描かれたイヌであっても、じっくり眺めるとその表情の豊かさに驚かされる。

 さらに中世の文献を紐解き、中世のイヌにまつわる逸話を紹介。飼い主を守り戦う勇敢な忠犬、貴族にかわいがられ贅沢にくらす愛玩犬、あるいは狂犬病を恐れていた人々の対処法など……中世の人々な豊かな文化と、イヌのくらしぶりに触れることができる。

 著者のキャスリーン・ウォーカー=ミークル(Kathleen Walker-Meikle)は、ロンドン大学ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン博士課程修了(中世後期写本の研究)後、中世および近世初期の動物・病気・医学について研究と執筆を行う。 “Medieval Pets”(Boydell Press、2012年)、“CATS in Medieval Manuscripts”(British Library Board、2019年)など、著書多数。

  翻訳を手がけた、堀口容子は、訳書に『DO YOU SPEAK FOOTBALL?』(イースト・プレス、サッカー本大 賞2023特別賞受賞)、『鉄道ギネスブック日本語版』(イカロス出版)、『トロール』『アナトミカル・ヴィーナス 解剖学の美しき人体模型』『消えた屍体 死と消失と発見の物語』『ハッブル・レガシー ハッブル宇宙望遠鏡30年の歴史』『魔女の庭 不思議な薬草事典』(以上グラフィック社)、『中世ネコのくらし 装飾写本でたどる』(美術出版社)などを手掛ける翻訳家だ。

書籍情報

『中世イヌのくらし 装飾写本でたどる』

著者:キャスリーン・ウォーカー゠ミークル(著)、堀口容子(翻訳)
発行:カルチュア・コンビニエンス・クラブ
発売:美術出版社
発売日:2025年1月10日(金)
言語:日本語
仕様:上製本/96ページ
寸法:19.7×15.8×1.4cm
ISBN:978-4-568-10586-5

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