『機動戦士ガンダム 水星の魔女』小説版でSeason2に突入! プロスペラの演技の凄さが分かる能登麻美子のインタビューも

 インタビューによれば、プロスペラのエリクトとスレッタに対する距離感の違いをどう出すかはやはり難しかったようで、スタッフからの提案を受けながら作っていったところがあった。その上で、シリーズの中でさらに変化させていく演技をやってのけた能登麻美子という声優の力量を、強く感じ取れるインタビューと言えそうだ。

 『水星の魔女』以外の仕事についても話していて、朗読の仕事を通して制約の多い声優の仕事とは違った呼吸の仕方があることを知り、トレースすることで自分の仕事に反映させているという。ベテランでも絶えず向上を目指していることが分かるエピソードだ。

 小説に戻ると、ガンダム・エアリアルとエリクトの関係がどのようになっているかといった技術的な説明も、小説なら文字で列記してあって理解しやすくなっている。エランたち強化人士がどれだけ禁断の技術なのかも分かるようになっている。ストーリーを追体験しつつ心情を噛みしめつつテクノロジーや世界観についても理解を深めたその先で、アニメシリーズとしての『機動戦士ガンダム 水星の魔女』を見返すことで、最初に見た時以上にシリーズにこめられた構想の大きさに触れられる。各巻に収録された声優のインタビューが、演技への興味も引き出してくれる。そんな双方向でのやりとりを促してくれる小説だ。

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