【漫画】「こういう見た目なのが僕なんだ…!!」 少年とスライムの恋と葛藤を描く『スライムだけど愛してる。』が深い

ーー本作を創作したきっかけを教えてください。

清水幸詩郎(以下、清水):友人と「自分が人間ではない、まったく別の存在になってしまった時」という妄想の話をしていた際、友人が自分と姿がまったく異なる“推し”への想いについて語ってくれました。

 私は「どんな姿でも愛するよ」というのが答えだと思っていたのですが、友人いわく「こんな姿だから自分なんだ。こんな姿の自分を愛してほしい」という心境だと知り、本作の物語を思いつきました。

ーースライムである泥沼君を描くなかで意識したことは?

清水:「みんなが当たり前に思って不思議に思わなくなっている不思議」ということが大好きなので、スライムである泥沼君がスライムである事を揶揄されたりせず、ごくごく普通に社会に溶け込んで暮らしている、ごくごく普通の人であるという事を強調したかったです。むしろスライムの子がクラスにいたら人気者かもしれないぞと思いながら泥沼君を描きました。

ーー本作のタイトルを『スライムだけど愛してる。』とした理由は?

清水:この話を描くきっかけになった友人の話と繋がるのですが「こんな姿だから自分なんだ。こんな姿の自分を愛してほしい」という想いへの答えのつもりでタイトルを決めました。

ーー本作を描くなかで印象に残っているシーンは?

清水:本作の冒頭に「こういう見た目なのが俺なんだ…!!」と泣きながら訴える泥沼君と、本作の終盤に押し入れの中で「人間なんて大嫌い」と独り言をいうなゆた君がお気に入りです。

ーー漫画を描きはじめたきっかけを教えてください。

清水:子どもの頃から漫画が好きで描き始め、仕事にしたいと思い今にいたります。十年以上前になるのですが商業作家としてのデビューは少年誌であり、そのあと青年誌やBL作品など、さまざまなジャンルで描かせていただいてきました。現在は“令嬢もの”の原作を担当させていただいています。

 また本作は過去にコミティア(一次創作物の即売会)で出展した作品です。長いことコミティアには参加できていなかったのですが、昨年から参加を再会して創作漫画を描くようになりました。

ーー今後の活動について教えてください。

清水:数人の友人に喜んでもらえればいいという気持ちで描かせていただいた、超個人的な漫画に注目していただけて大変ありがたいです。これからもこんな感じの漫画を描いてSNSにアップしていくので、アカウントをフォローしていただけたら嬉しいです。また、お仕事も募集中です。よかったらお仕事ください。よろしくお願いいたします。

■清水さんの作品はこちら!

『「24点」と婚約破棄された令嬢は、隣国の王太子に完璧な花嫁と愛される』
https://comic-polaris.jp/24ten/
貴族の令嬢・アイリスは、婚約者である王子・ロイドから「お前は24点!」と赤点をつけられ、婚約破棄を告げられる。驚きを隠せないアイリスだったが、そんな彼女の前に「孤高の王子」と呼ばれる隣国の第一王子・レノが現れ、突然求婚してきてーー!?甘え下手なマジメ令嬢×ミステリアスな隣国の王子、契約結婚から始まる焦れキュン・ロマンティックラブ。

『社畜ねこ』
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「もう朝か…すでに家に帰りたい……」
ちょっぴり苦手な同僚を避けるため、1時間早く出社する、会社員・ねこ田。
無茶ぶりしてくる上司に応え、今日も働く意味を考えながら、
ハートフルな社畜ライフを送っている。
すべての働く人に贈るーー社会猫コメディ!

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