“推し疲れ”しないコツってあるの?『腐女子のつづ井さん』から学ぶ、人生を愉しく生きるコツ

■誰かと比べない姿から人生の愉しさを知る

  まじめな話ができる友人がいること。型に囚われず、自分は自分、と思えること。こうした歩み寄りや相互理解の過程を経て構築されるフレンドシップは、何よりも尊く強い絆で結ばれる。

 『つづ井さんシリーズ』ではおなじみ、友人たちとくだらない遊びを超真剣に行うエピソード(筋トレを斜め上のオタク思想で楽しい遊びに変えてしまう「腐女子と筋トレ」、架空のキャラを応援するお守りをハンドメイドする「腐女子とお守り」etc)は、読者を抱腹絶倒させる人気エピソードだ。

  SNSの爆発的普及により、「映え」や「どれだけ推しのことを好きかをマウンティングする」などの”他者からの見え方”を意識するようになった昨今。そんな中でも燦然と輝く、つづ井さんと友人たちの楽しそうな姿からは、「楽しい」を生み出すポテンシャル、「好き」を表現するのに制限はないという多様性と自由性を感じざるをえない。

  きっとつづ井さんはこの世界で最も人生を愉しんでいるオタクだ。だからといって勝ち組、などというわけはなく――おそらくこの言葉は彼女自身も使わないだろう――優劣もない。誰かと比べたりしない。ただただ楽しいと思うことをして、「好き」に全力でいる。

  そんな彼女のように、私もなりたい。つづ井さんの飾らない天真爛漫な姿は、いつでも私たちに人生の愉しみを教えてくれるのだ。

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