山田太郎、星飛雄馬、景浦安武……野球漫画の人気キャラ、メジャーに移籍したら年俸はいくらになる?

■野球漫画の人気キャラ、最も年俸が高いのは?

  日本の国民的ヒーローとなった大谷翔平。彼は昨シーズンオフ、ロサンゼルス・エンゼルスをフリーエージェントになり、ロサンゼルス・ドジャースに移籍。その契約金は10年総額7億ドル、日本円にすると約1015億という天文学的数字で、世界の野球ファンを驚かせた。

  また、日本プロ野球界のエースと呼ばれたオリックス・バファローズの山本由伸投手もポスティングシステムを利用してロサンゼルス・ドジャースに移籍。彼の年俸総額も12年総額3億2500万ドル、日本円で約455億と、超高額である。

  2人のほかにもサンディエゴ・パドレスに移籍した松井裕樹投手が5年40億円、シカゴカブスの今永投手が4年総額最大約116億円と、軒並み高額な年俸を手に。日本で実績を作ったプロ野球選手がメジャーリーグに移籍して高額な年俸を獲得する流れは今後も続くものと見られている。

  漫画の世界にも日本のプロ野球で大活躍した選手がいた。その選手たちが現在の世の中でメジャーリーグに移籍した場合、年俸はいくらになるのかを検証してみたい。

山田太郎『ドカベン』推定年俸:3年20億程度

  『ドカベン』の主人公、山田太郎。プロ野球編では西武ライオンズにドラフト1位で入団し、三冠王を獲得するなど、大活躍した。また、キャッチャーとしても投手を引っ張った。
山田は素晴らしい打撃能力を誇っているが、足が遅いという弱点がある。また、キャッチャーというポディションでメジャーの試合に出場した選手は、元福岡ソフトバンクホークスの城島健司氏のみで、非常に評価の難しいポディションである。その際の年俸は3年21億だった。

  一昨年オフにオリックス・バファローズからボストン・レッドソックスに移籍した吉田正尚選手の年俸は5年119億円。仮に山田が現代のプロ野球で三冠王を獲得したとなると、5年100億程度の年俸を手にできる可能性はある。メジャーリーグが指名打者制であることも、山田には追い風といえよう。しかしキャッチャーであること、足が遅いことはマイナスポイント。城島氏同様、3年20億程度の年俸が妥当だろうか。

星飛雄馬『巨人の星』推定年俸:4年116億円程度

 『巨人の星』で読売巨人軍の投手として太く短い活躍をした星飛雄馬。テストを受けて巨人軍に合格し、球質が軽いという弱点に向き合い、大リーグボールという魔球を生み出した。

  飛雄馬は大リーグボール3号という死の魔球で左腕を破壊し、『新・巨人の星』で右投手として再起することになる。彼は大リーグボールを開発して無双の活躍を見せたあとに打たれ、また大リーグボールを開発するというサイクルを繰り返しており、「全盛期」をどこにするのか、非常に難しいものがある。

  大リーグボールはメジャーリーグでも投げられていない魔球であること、『巨人の星』末期が全盛期と仮定した場合、3つの大リーグボールを操ることが可能でまだ若く、努力を惜しまない性格で伸びしろもあることを考えると、今永投手と同じ4年116億円程度の契約を勝ち取る可能性はありそうだ。

景浦安武『あぶさん』推定年俸:移籍は厳しい?

  南海からソフトバンクまでホークス一筋で活躍した『あぶさん』の景浦安武。入団からしばらくは代打専門だったが、1991年からレギュラーに定着し、3年連続三冠王、1シーズン56ホームラン、ホームラン王6回など目覚ましい成績を残した。

  日本で突出した成績を残している景浦だけに、メジャーリーグでも活躍できる可能性は極めて高い。また、ポディションも外野手で指名打者の経験もあり、守備の不安もあまりないといえそうだ。

  実力は疑いのない景浦だが、ブレイクした1991年にはすでに45歳を迎えていた。アメリカでは高齢選手は敬遠されがちで、長期契約の活躍が難しく、契約を勝ち取れない可能性が高い。

里中智『ドカベン』推定年俸:5年総額150億程度

  明訓高校のエースで、プロ野球編では千葉ロッテマリーンズに入団した里中智。最多勝や最終防御率などを獲得した。

  里中はメジャーリーグでは数少ないアンダースローの投手。剛速球はないものの、正確なコントロールに加え、「スカイフォーク」という決め球を持つ。またスライダーやシンカーのような「さとるボール」も持っている。

  メジャーリーグでは野茂英雄投手や佐々木主浩氏といった縦の変化を持つ日本人投手が活躍する傾向がある。スカイフォークと正確無比なコントロールで相手を打ち取る里中は、メジャー球団も欲しい逸材であろう。以上の要素から、里中には5年総額150億程度の年俸を手にする可能性がある。

  日本人野球選手の目標となりつつある高額年俸でのメジャーリーグ移籍。非常に夢のある話といえるのではないだろうか。

 

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