NGT48本間日陽「グループ在籍時の集大成にできたら」2nd写真集『陽射し色』で明かした心に秘めていたこと

NGT48本間日陽 写真集「陽射し色」

――1st写真集と比べてのポイントはありますか?

本間:1st写真集のスタイリングは、グラビアをずっとやられているスタイリストさんが衣装を組んでくださったので、グラビア寄りになっているんじゃないかなと思うんです。今回のスタイリストさんは、いつもファッション誌をやられている方なので、お洋服の雰囲気は1stと比べるとカジュアルで普段の自分に近いんじゃないかなと思います。

――1st写真集から約3年が経って、もちろん日陽さんのチャームポイントである笑顔が印象的ではあるんですけど、その一方で大人っぽい表情も多々見受けられます。

本間:撮影の時から卒業に対する決意は固まっていたので、この写真集が自分のグループ在籍時の集大成にできたらという思いはありました。初めての場所で、新しいものを目にしながら、これまでの自分だったり、グループに対する思いを考えて撮影できたと思っています。

――先ほどの小豆島以外で、ほかにお気に入りのカットはありますか?

本間:今回は食べ物を口にしているカットが多いんですよ。水色の彼シャツのところではオレンジを食べていたり、水族館ではカレーを食べていたりするんですけど、小豆島でもご飯を食べていて。食べるって、人の生きる力を感じる行為だと自分は思っているんです。そこから滲み出るヘルシーさが、少なからずあるのかなと思っていて、写真集全体を通して、ヘルシーかつ自分と一緒に旅をしているような気持ちになれたらという思いで制作したので、食べてるカットはこだわりです。最後のクレジットのページもそうですし。

――うどんを食べてる最中ですね。

本間:実は、このうどん屋さんでは撮影するつもりはなくて(笑)。この時お腹ぺこぺこだったので、私が一心不乱に食べている時に、カメラマンの(You)Ishiiさんが不意に撮った写真なんです。食べたい気持ちが全面に出過ぎちゃってるので、見えている麺が小っちゃいんでしょうね(笑)。

――ラストのブロックを飾る父母ヶ浜での写真も素敵です。

本間:浜を守る協会のおじさんが、浜の歴史を熱く語ってくださったんです。楽しく話を聞いていたら、おじさんも喜んでくれて、そこでスタッフさんと全員の写真を撮ってくれたり、より写真が綺麗に撮れるスポットを教えてくれたりして、香川に行ったからこそできた人との出会いがありました。そのおじさんが「みんなで並んで『サザエさん』のポーズをやって」みたいに言ってくれて(笑)。

――まさに日陽さんにぴったりじゃないですか。

本間:舞台『サザエさん』でワカメ役でしたからね(笑)。この浜が水面からの反射もあって、めっちゃ日焼けしました。私が日焼けしやすい体質というのもあって、3日間で日焼け止めクリーム一本丸々消費するくらい塗ったはずなんですけど、帰ってきたらメンバーから「あれ、日陽日焼けした?」みたいに言われて(笑)。でも、自分にとって初めて行けた場所でしたし、純粋に旅としても楽しい思い出がこの一冊に詰め込めたのは良かったと思っています。

――巻末のエッセイも読ませてもらいました。素晴らしかったです。Flora代表の岡田剛さんが卒業発表の際にコメントで、日陽さんの笑顔について触れていましたけど、その笑顔の裏にはこんな悩みや葛藤があったんだと知りました。

本間:「明るくて笑顔がいいね」という言葉を多くいただけるんですけど、自分としてはこのエッセイに込めた思いが、自分の一番大切なところに存在している感覚なので、陰の部分が強ければ強いほど、陽のパワーもさらに色濃くなるのかなと思っています。

――この作品自体が未来に向けてのタイムカプセルでもあるのと同時に、日陽さんの卒業する上での覚悟が言葉や筆致から伝わってきました。

本間:エッセイを書くにあたって、書きたい内容はあらかじめ決まっていたんですよ。でも、どういうふうにこの気持ちを自分の言葉に落とし込んでいったらいいかが分からなくて。悩んだ結果、手紙みたいに綴ってみようと思いました。岩井俊二監督の映画『Love Letter』の「お元気ですか? 私は元気です」っていうセリフが好きなんです。あれは会えない人に向けての叫びだと感じていて、私がエッセイに落とし込みたい気持ちって、その感情に似てる部分があると勝手ながらに思ったので、手紙みたいな形式で書いてみました。

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