『翔んで埼玉』『超普通県チバ伝説』……“東京周辺”のご当地漫画、なぜ人気?

■千葉県ならではのネタがたくさん! 『超普通県チバ伝説』

  千葉県を舞台にしたご当地ゆるアニメ『超普通県チバ伝説』の放送が、1月5日からTOKYO MXなどで始まった。このアニメは、千葉県柏市にある市民公益活動団体「できる街プロジェクト」によって制作されており、過去には柏市を舞台にした『超普通都市カシワ伝説R』が制作されている。

 『超普通県チバ伝説』は、『超普通都市カシワ伝説R』の2年後を描いた続編にあたる。主人公たちは高校に進学するが、突然の隕石襲来といきなりピンチに見舞われる。今回は千葉県全体に舞台が広がった形で、第2話では千葉の名前がついた地層“チバニアン”が登場するなど、千葉県ならではのネタがたくさん盛り込まれた内容になっているようだ。

  こうしたご当地ネタを扱ったアニメや漫画は以前からあったが、2007年から放送が始まったテレビ番組『秘密のケンミンSHOW』(単発特番は2006年にも放送)の影響なのだろうか、2010年代に入ると盛んに刊行されるようになった。2013年には井田ヒロトによる群馬県を扱った『お前はまだグンマを知らない』の連載が始まり、翌年に単行本が刊行され始めると、ドラマ、アニメ、映画化もされるなど大ヒットとなった。

  そして、近年のご当地ブームを創出した漫画といえば、やはり2015年に復刊された魔夜峰央の『翔んで埼玉』ではないだろうか。埼玉を未開の地として扱い、盛大にディスりまくった内容、そして魔夜峰央特有の濃すぎるストーリーやキャラクターが大人気となり、原作自体は1982~83年に執筆されたものであるにも関わらず異例の大ベストセラーとなった。『翔んで埼玉』は二階堂ふみとGACKTのダブル主演で2019年に初めて映画化され、その第2弾が現在も映画が公開されている。

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