実写映画『OUT』公開目前 最強で最凶の男・丹沢淳司に人々が惹かれる理由を考察

『OUT』最強で最凶の男・丹沢淳司

容赦のない喧嘩、最強で最凶な実力に身内もゾクリ

 喧嘩の腕もピカイチで、どんなに体格差がある相手でも、丹沢の一撃を食らえば大きなダメージを受けてしまう。あの華奢な身体からは考えられないほどの力強い足技だ。

 実は作中での丹沢の喧嘩シーンはそう多くなく、遊びでじゃれあうことはあっても、しょっちゅう誰かと殴り合っているような場面はない。ただ喧嘩シーンが少ないながらも、毎回破壊力は十分。特に達也の首の骨を狙う残酷さにはゾクリとさせられた。いくらチーム外の人間であろうと、急所を狙う“咄嗟の判断”ができる人間なんてそうそういないはず。

 腕っぷしだけではなく、精神力の強さも勝利をおさめる理由の一つだろうか。不良同士の揉め事は精神との戦いも大きく関係するため、追い詰められても冷静さを一切欠くことなく、口調さえも荒らげない丹沢は実に最強で最凶。身内さえもおののくその実力に、17歳の青年とは思えぬ“OUT”さを覚えてしまう。

 “あっちゃん”と呼ばれ、親しまれる7代目斬人総長・丹沢敦司は底知れぬ恐怖と誰にも真似できないパワフルさを持つ。付き合いの長い副総長・安部要でさえ総長に対し少しばかりの恐怖心を抱いているが、身内でさえ油断させない圧倒的存在感が丹沢の魅力。恐れられつつも愛される、「ただ強いだけじゃつまらない」の概念を体現した人物だ。

 現在『OUT』では6代目VS7代目の激しい抗争が繰り広げられている。戦いは終盤へ向かい、予想のつかない出来事の連続に読者はヒヤヒヤしていることだろう。カリスマと呼ばれた極悪非道の総長、丹沢敦司。きっと彼は最後まで我々読者を楽しませてくれるに違いない。6代目斬人メンバーとの死闘の末、7代目総長が何を見せるのかを期待しようではないか。

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