『SPY×FAMILY』のキーパーソンはヘンダーソン寮長? 星(ステラ)獲得のために必要な“エレガンス”に迫る

『SPY×FAMILY』ボンドの優秀さ

 アニメの第二期放送開始に、12月の劇場版公開も控えるなど、まさに今飛ぶ鳥を落とす勢いの『SPY×FAMILY』(スパイファミリー)。本作の魅力といえば、西国の諜報員・黄昏と殺し屋ヨル、超能力者アーニャ、予知犬ボンドの疑似家族によるユニークでほのぼのとした生活描写と迫力の戦闘シーンとのギャップだろう。

 一方で、アーニャが通う名門イーデン校での学生生活も見逃せない。本稿では、その学校生活のキーパーソンとも言えるヘンダーソン寮長のユニークな美意識や教育方針を深掘りしたい。

星(ステラ)の判断基準はエレガントorノットエレガント!

 ヘンダーソン寮長といえばなんと言っても、アーニャたちが何かを行うたびに飛び出す「エレガント」や「ノットエレガント」という口癖。この口癖がたくさん飛び出すのが、MISSION4でのイーデン校での面接試験エピソードである。

 ヘンダーソン寮長は、正門から試験会場に向かう受験生家族を眺めながら、「品のない家族はすべて不合格にしろ」と試験官たちに指示するほど、厳格でエレガントであることにこだわりを持っている。

 真のエレガンス力への情熱が半端なく、初代学長の像に敬礼する黄昏たちを見て「エレガント‼︎ベリーエレガント!!」と連呼したり、ドブにハマった生徒を助けて服が汚れたロイド一家が、実は着替えを持参していたことを知るやいなや「スマート&エレガントッ!!」と力強く言い放ったりする。

 さらに、校内で飼育舎の動物たちが脱走するハプニング(?)が発生した際も、ロイド一家が連携プレイで動物たちの暴走を止める姿に大興奮し、まるでジョジョ立ちのようなポーズを決めながら「エルルルルェガンンンンンンンヌャス」と叫んでしまったほどだ。

 反対に、アーニャの筆記試験の点数や字の汚さを見て「ノットエレガント!!字も汚ねえ‼︎」と吐き捨てたり、孤児院育ちのアーニャに前親に関する質問をして侮辱した教師の顔面に拳骨を浴びせたりなど、下品と感じた人や物に対する態度はなかなか辛辣でもある。

 黄昏の、東国の国家統一党総裁であるデズモンドに近づくというミッション達成のためには、アーニャがイーデン校で星(ステラ)と呼ばれる褒賞を8つ集め、「皇帝の学徒(インペリアリアル・スカラー)」になる必要がある。今後の物語で、ヘンダーソン寮長渾身の「エレガント!」が何回聞けるかが成功への鍵であるということなのだ。

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