五条悟や狗巻棘もハジケリスト?『呪術廻戦』に仕込まれた『ボボボーボ・ボーボボ』への愛

五条悟や狗巻棘もハジケリスト?

オマージュ、それとも偶然の一致なのか

 しかしながら一度疑い始めると、どこからどこまでがパロディなのか、線引きが難しくなってしまう。というのも、あまりにも両作には共通点が多すぎるのだ。

 たとえば、『呪術廻戦』ならではの設定である「領域展開」。呪術師の生得領域を現実世界に展開し、優位を作り出すという技だが、ここからボーボボによる鼻毛真拳のマル秘奥義「聖鼻毛領域(ボーボボ・ワールド)」を連想するのは強引だろうか。どちらも必中の攻撃で、使用者の持つ真の力を引き出すところもよく似ている。

 また、巨大な象の姿をした式神「満象」の攻撃シーンは、『ボボボーボ・ボーボボ』196話で描かれた象の落下攻撃を連想せざるを得ない。

 ほかにも眼帯(布)をめくって相手を見下す五条悟と首領パッチ、勝利した後に相手の捨て台詞を聞き直す禪院真希とボーボボなど、偶然とは思えないような一致がところどころに見られる。

 それだけ芥見が『ボボボーボ・ボーボボ』を愛しているのか、あるいは読み手の側があらゆる描写を深読みする“領域”に引き込まれてしまっているだけなのか……。真実は作者本人にしか分からないだろう。

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