2022.10.31 18:37

世界の家の窓から届いた77カ国201人の人生ストーリーが泣ける　コロナ禍に生まれた話題のサイトを書籍化　

文＝リアルサウンドブック編集部

　「VIEW FROM MY WINDOW（VFMW）」というサイトを知っているだろうか？　2020年３月、世界中がステイホームを余儀なくされ、窓からの景色を見るしかなくなったコロナ禍初期に、ベルギー人のグラフィック・デザイナー、バーバラ・デュリオが、Facebook内に立ち上げたグループだ。

【写真】世界の家の窓から届いた、人生のストーリーを読む

「自宅の窓からの風景を写した写真１枚」と、「状況を説明するコメント」だけをシェアするのがこのグループのルール。ステイホームしながら、世界中の家の窓辺をオンラインで訪れることができると、欧米を中心に爆発的人気を呼び、たった１カ月で全世界の200万人以上が参加。CNNやBBCほか、海外メディアからの取材も殺到した。

　現在では世界100カ国以上から317万人を超える人々が参加、日々新たな「誰かの家の窓からの眺め」が投稿され、人生をたたえる温かいコメントを寄せ合う、類を見ないグローバルコミュニティに成長している。

　そんな「VMFW」の投稿から、選りすぐりの「驚きの自宅からの風景」と「深い人生エピソード」を集めた一冊『世界の家の窓から 77ヵ国201人の人生ストーリー』（主婦の友社）が、10月31日（月）に刊行。

　散歩するゾウの家族、氷山、難民キャンプ……まさかの「自宅の風景」に驚き、また家族の死、離婚、戦争……秘められたエピソードに涙にする。新型コロナ、戦争、格差など分断の時代に、世界の人々の心をつなぐ一冊となっている。

　世界中どこの家の窓辺にも日常があり、一人ひとりの人生がある。世界中の街を旅した気分になりながら、まったく違う環境に生きる、見知らぬ人の日常と人生が、たまらなく大切なものに思えてくる。大切な人への贈りものに、子どもの社会についての理解を深めるきっかけづくりにもぴったりだ。

VFMW創設者、日本版『世界の家の窓から』監修

「家の窓からの写真は、見知らぬ土地の、見知らぬ人の人生を深く知り、私達が相違点より類似点を多く持つことを教えてくれる」

バーバラ・デュリオ
ベルギーとオランダを拠点に活動するデザイナー。2020年３月、コロナウイルスが急拡大し、各国でロックダウンが始まるなか、Facebookグループ「VIEW FROM MY WINDOW」を開設、アムステルダムのホームオフィスの窓から写した１枚の写真を投稿。人や食べ物は入れず、ただ自宅の窓からの眺めを写すのが投稿ルール。そこにしかなく、どこにでもある日常風景、添えられたコメントの味わい深いライフストーリーが共感と感動を呼び、欧米を中心に爆発的にシェアされ、１カ月で200万人が登録。2022年にはメンバーは317万人を突破。