ジャニーズWEST 桐山照史が主演を務めた舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』緊急出版

『泣くロミオと怒るジュリエット』緊急出版

 劇作家で演出家の鄭義信(チョン・ウィシン)が描いた最新版のロミオとジュリエット『泣くロミオと怒(いか)るジュリエット』が、書籍となって6月12日にリトルモアより発売される。

 舞台『泣くロミオと怒(いか)るジュリエット』は、ジャニーズWESTの桐山照史が主演を務め、柄本時生らが出演。大好評を博すも、コロナ禍で一部公演が中止(東京公演:2月8日~2月26日のみ実施、大阪公演は全て中止 ※1)となった。

 本書で描かれたものは「再起」と「希望」。差別、困窮、情報に翻弄される人々……鄭はシェイクスピアの大古典にきわめて現代的なモチーフを込めた。すべての困難を、2人の愛なら乗り越えられるのか? 舞台版も再演希望の声が高まる作品だ。

※1:公演は当初、2月28日~3月4日まで東京公演(於・Bunkamura シアターコクーン)、3月8日~15日まで大阪公演(於・森ノ宮ピロティホール)で予定されていた。

■鄭義信コメント
ロミオは泣き濡れている。ジュリエットは怒りまくっている。時代は嵐に向かっている。僕たちは嵐に向かって叫ぶことはできるのだろうか。
「演劇は不要、不急の代物なんかじゃない!」
今こそ、今だからこそ、もっと生きることの喜びを!もっと愛を、希望を、勇気を!そして、もっと演劇を!

■担当編集者コメント
東京公演の中止が決定した3月下旬、すぐ出版を決めました。鄭版ロミ・ジュリが埋もれてしまうことはあまりにも惜しかったからです。その後、演劇界はどんどんと苦しい状況に陥りました。鄭さんはこの出版が、被害の警鐘とファンドの立ち上げなど再起に動き出す人たちの一助になればとも、あとがきに書いています。

■鄭義信(チョン・ウィシン)プロフィール

1957年7月11日生まれ。姫路市出身。脚本家/演出家/映画監督。
1993年に『ザ・寺山』で第38回岸田國士戯曲賞を受賞。その一方、映画に進出して、同年、『月はどっちに出ている』の脚本で、毎日映画コンクール 脚本賞、キネマ旬報 脚本賞などを受賞。1998年には、『愛を乞うひと』でキネマ旬報 脚本賞、日本アカデミー賞 最優秀脚本賞、第一回菊島隆三賞、アジア太平洋映画祭 最優秀脚本賞など数々の賞を受賞した。『焼肉ドラゴン』では第8回朝日舞台芸術賞 グランプリ。第12回鶴屋南北戯曲賞。第16回読売演劇大賞 大賞・最優秀作品賞。第59回芸術選奨 文部科学大臣賞。韓国演劇評論家協会の選ぶ2008年、今年の演劇ベスト3。韓国演劇協会が選ぶ、今年の演劇ベスト7など数々の演劇賞を総なめにした。2018年には自ら監督を務めた、映画『焼肉ドラゴン』が公開された。近年では『パーマ屋スミレ』『赤道の下のマクベス』『すべての四月のために』『泣くロミオと怒るジュリエット』と話題作を生み出している。2014年春の紫綬褒章受賞。
公式HP:https://www.lespros.co.jp/artists/wishing-chong/

■書籍情報
『泣くロミオと怒るジュリエット』
著者:鄭義信
出版社:株式会社リトルモア
発売日:6月12日
本体:2,000円+税

〈あらすじ〉
とある戦争から5年後の、とある工場街。愚連隊「モンタギュー」 と「キャピレット」の抗争が、暗い街の空気をさらに不穏にしていた。元モンタギューのメンバーだが、今は更正してカストリ屋台を引いているロミオは、幼馴染と繰り出したダンスホールで、田舎から出てきたばかりのジュリエットに出会い、人生初の恋に落ちる。しかし ジュリエットは、敵方キャピレットのリーダーの妹だった。2人の出会いはほんの短い間に、周囲の運命まで一変させることになり……

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